貯金と聞くと、三井住友銀行やみずほ銀行、三菱東京UFJ銀行といった全国に店舗を構える都市銀行を想像する人が多いと思います。
しかし、最近は店舗を構えていないネット銀行も増えており、貯金するにはどちらの銀行が良いのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、貯金はネット銀行がおすすめなのか、ネット銀行の特徴について解説します。
貯金はネット銀行がおすすめ?
貯金を始めるには、まずは銀行の口座を開設する必要があります。
銀行と一口に言っても、数多くの預け先があります。
例えば、全国に店舗を構えている三井住友銀行やみずほ銀行、三菱東京UFJ銀行などの都市銀行やゆうちょ銀行。
地域に密着している地方銀行や信用金庫など様々です。
都市銀行やゆうちょ銀行のメリットは店舗の数が多く、取引したい時にアクセスしやすいことです。しかし、店舗は営業時間が決まっているため、24時間取引できません。
そこで登場したのがネット銀行です。
ネット銀行では一般的な銀行のように店舗を構えていません。
そのため、「都市銀行やゆうちょ銀行よりも不便なのでは?」と考えている人も多いと思います。
実際はどうなのでしょうか?ネット銀行で貯金する場合のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
ネット銀行のメリット
主なネット銀行のメリットとして以下の4つが挙げられます。
- ネットさえつながれば24時間どこでも取引できる
- コンビニATMで気軽に入出金できる
- 預金金利が高く設定されている
- 取引手数料が安く設定されている
それぞれのメリットについて詳しく説明します。
ネットさえつながれば24時間どこでも取引できる
銀行で取引する際は店舗の営業時間に限られてしまいますが、ネット銀行は店舗を構えていません。
ネット上で24時間取引できるというメリットがあります。
「パソコンがない人は取引できないのでは?」と不安に感じた人もいるかもしれませんが、ネット銀行はアプリも提供しているケースが多く、スマホがあればどこでも取引できます。
最近は都市銀行もネットでの取引やアプリによる取引に対応していますが、ネット銀行はその先駆者であるため、今度もより一層のサービス拡大が期待できるでしょう。
コンビニATMで気軽に入出金できる
「店舗がないのであればどうやって入出金するの?」と疑問を抱いた人も多いと思います。
ネット銀行は店舗を構えていないため、専用のATMはありません。
しかし、コンビニに設置されている複数の金融機関に対応しているATMを利用して取引を行うことが可能です。
銀行が近くにないので困っている人の中には、コンビニなら近くにあるという人も多いと思います。
そのような人にとっては、利便性がとても高いと言えるでしょう。
預金金利が高く設定されている
店舗を構えている都市銀行やゆうちょ銀行といった一般的な銀行は、従業員を雇う費用や店舗を構える費用などがかかります。
しかし、ネット銀行は店舗を構えていないため、最低限のランニングコストだけで済みます。
ランニングコストを抑えた分は、銀行の口座開設者に還元されるため、預金金利が高く設定されているのが一般的です。
そのため、貯金によって少しでも多く利息を得たい人には、ネット銀行がおすすめと言えるでしょう。
取引手数料が安く設定されている
先ほどは、ネット銀行はコストを抑えることによって預金金利が高く設定されているのが一般的と言いましたが、その恩恵は取引手数料にも。
振り込みといった一部の取引には手数料が発生するのが一般的ですが、これらの手数料が店舗を構えている銀行より安く設定されているケースが多いと言えます。取引手数料がかかる取引が多い人にとっては、コストを大きく抑えることにつながるため、ネット銀行がおすすめと言えるでしょう。
ネット銀行のデメリット
ネット銀行にはネットさえつながれば24時間どこでも取引できる・コンビニATMで気軽に入出金できるなどのメリットがありましたが、何かデメリットはあるのでしょうか?
主なネット銀行のデメリットとして以下の3つが挙げられます。
- ID・パスワードを忘れると復旧までに時間がかかる
- 実店舗がないので対面の相談を受けられない
- ネット銀行によっては利用に手数料がかかる
それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
ID・パスワードを忘れると復旧までに時間がかかる
ネット銀行は、口座開設手続きがネットで完結します。
送られてきた封筒に記載されているIDとパスワードで初回のログインを行います。
その後、IDやパスワードを変更することは可能ですが、変更後のIDやパスワードを忘れて複数回入力を間違えると口座が凍結されてしまう可能性があります。
実店舗があれば、店舗に足を運んで身分証明書を提示することによってすぐに凍結を解除してもらうことが可能です。
しかし、ネット銀行では電話確認、新しいIDとパスワードの発行といった様々な手続きが必要に。
口座の凍結を解除するまでに時間がかかってしまい、その間は全く取引できなくなるので注意が必要です。
実店舗がないので対面の相談を受けられない
ネット銀行も電話による質問や問い合わせには対応しているのが一般的です。
しかし、対面での質問や問い合わせは対応していません。
貯金と一口に言っても、日本円の普通預金や定期預金、外貨預金など様々な種類があります。
どの貯金の方法が自分に合っているのかじっくりと相談したい場合は、対面相談が可能な通常の銀行の方が適していると言えるでしょう。
ネット銀行によっては利用に手数料がかかる
最後はネット銀行によっては利用に手数料がかかることです。
実店舗を構えている銀行に設置されている専用のATMを使って取引する際は、手数料がかからないのが一般的です。
しかし、ネット銀行は専用のATMが存在せず、複数の金融機関に対応したATMを利用することになります。
ネット銀行ごとに、このATMを利用する際の手数料は異なります。例えば、貯金残高が多い人の場合は月〇回まで取引が無料などです。
また、日中は手数料が無料で時間帯によっては手数料が発生するケースも。
手数料が気になって気軽に取引できない可能性もあるため、ネット銀行の手数料を事前に確認しておくことをおすすめします。
不正利用に注意
利回りや利便性が高く、誰でも簡単に口座を開設できることから人気を集めているネット銀行。
しかし、利便性の高さの裏に潜んでいる不正利用に注意が必要です。
例えば、IDやパスワードが第3者にバレた場合には、簡単に不正利用されてしまいます。
また、IDやパスワードがバレないように注意していても、スマホを落としたことが原因で不正利用される可能性も。
魅力の多いネット銀行での貯金ですが、セキュリティ面に関しては完璧とは言えないため、自分でしっかりリスク管理を行うことが重要と言えるでしょう。まとめ
お金をそのまま手元に持っていても全く増えないだけでなく、火事や盗難のリスクが高くなるため、貯金している人も多いと思います。
貯金する際は、都市銀行やゆうちょ銀行といった実際に店舗がある銀行に預けている人が多いと思いますが、中には店舗を構えていないネット銀行に預けている人もいます。
ネット銀行には金利が高い・手数料が低いなどのメリットがある一方、IDやパスワードを忘れた場合の復旧に時間がかかるといったデメリットが。魅力の多いネット銀行での貯金ですが、利用する際には不正利用といった万が一の事態に備えてしっかりとリスク管理を行いましょう。