効率良くお金を増やすには、資産運用を行うのが一般的です。

しかし、資産運用はリスクを伴うものなので、一歩を踏み出せずに悩んでいる人も多いことでしょう。

リスクを抑えながらお金を増やす方法としておすすめするのが純金積立です。

純金積立とはどんなものなのでしょうか?

そこで今回は、純金積立とはどのような運用方法なのか、その特徴とポイントについて解説します

純金積立とは

純金積立とは

純金積立とは、純金を一定額ずつ定期的に積み立てることです。

純金はプラチナや銀などと同じ鉱物資源で資源が限られているため、供給量の減少とともに価値の上昇が期待されています。

価格推移を見てみると、1999年と2000年は一時グラム単価が1,000円を下回りましたが、2018年の平均は4,500円台と4倍の価値になっています。

 過去の価格と比べると、現在の価格は高い水準ですが、資源が限られていることを考えるとまだ価格上昇が期待できるでしょう。

純金積立のメリット

純金積立のメリット

純金積立には純金投資と同じメリットがありますが、純金積立特有のメリットもあります。

純金積立のメリットは以下の3つです。

  • インフレに強い
  • 実物資産である
  • ドルコスト平均法でリスク軽減

それぞれのメリットについて見ていきましょう。

インフレに強い

純金積立のメリットの1つ目は、インフレに強いことです。

インフレとは、物価が上昇する状況のことです。

例えば、1980年代に1個60円だったカップラーメンは、2017年には1個153円に上昇しています。

つまり、現金として貯金していても、インフレの状況では現金の価値が年々下がることになります。

しかし、純金として保有しておけばインフレに合わせて純金の価格も上昇します

そのため、緩やかにインフレが継続している現状を考えると、銀行などに貯金するよりも純金として積み立てる方が資産価値の目減りを防ぐことにつながるでしょう。

実物資産である

純金積立のメリットの2つ目は、実物資産であることです。

株式投資や国債などは、株式や債券に価値があるわけではなく、発行している企業の業績や国家の経済状況などの影響を受けて価値が変動します。

そのため、株式や国債を発行している企業や国家が破綻すると、価値のないただの紙切れになってしまいます。

一方、不動産投資や純金積立では、不動産や純金といったそのものに価値のある実物資産が投資対象です。

物が存在する限りは価値がなくならないため、安心して運用できるでしょう。

ドルコスト平均法によるリスク軽減

純金積立のメリットの3つ目は、ドルコスト平均法によってリスクを軽減できることです。

ドルコスト平均法とは、一定額ずつ定期的に購入することで高い時には少なく、安い時には多く購入することによって取得単価の平均化を目指すという方法です。

価格変動が生じる金融商品の取引を行う際は、なるべく安値で購入しようと思っていても高値掴みになる可能性があります。

しかし、ドルコスト平均法を活用することで取得単価を平均化できるため、価格変動リスクを抑えられるでしょう。

純金積立のデメリット

純金積立のデメリット
純金積立には、インフレに強く、価値が安定していてリスクも軽減できるというメリットがあるので安定した資産運用が期待できますが、もちろんデメリットも伴います。

純金積立のデメリットは以下の3つです。

  • 利息や配当などが得られない
  • 手数料や年会費が発生する
  • 為替の影響を受ける

それぞれのデメリットについて見ていきましょう。

利息や配当などが得られない

純金積立のデメリットの1つ目は、利息や配当などが得られないことです。

資産運用を行うことで得られる利益には、インカムゲインとキャピタルゲインの2つがあります。

インカムゲインとは、金融商品を所有しておくだけで安定して得られる利益のことです。

株式投資の配当金、不動産投資の家賃収入などがインカムゲインに該当します。

キャピタルゲインとは、金融商品を売却することで得られる利益のことです。

不動産投資の不動産売却益や純金積立の売却益などがキャピタルゲインに該当します。

実物資産である不動産はインカムゲインとキャピタルゲインの両方が期待できますが、純金はキャピタルゲインしか期待できないので注意しましょう。

手数料や年会費が発生する

純金積立のデメリットの2つ目は、手数料や年会費が発生することです。

全ての純金積立を行っている業者で発生するというわけではありませんが、購入時や売却時の手数料のほか、購入した金を保管してもらうための年会費などが発生する可能性があります。

純金の価格が上昇すれば問題ありませんが、純金積立はインカムゲインが得られないため、コストのせいで結果的に資産価値の減少につながる可能性があるので注意しましょう。

為替の影響を受ける

純金投資のデメリットの3つ目は、為替の影響を受けることです。

影響を受けると言っても全ての通貨の影響を受けるわけではありません。

基本的に影響を受けるのは米ドルの推移です。

米ドルは世界の基軸通貨と言われており、純金の価格とも大きく結びついています。

例えば、ドル高は純金価格の下落、ドル安は純金価格の上昇などです。

このように純金の価格は需要だけでなく米ドルの影響も受けるので注意しましょう。

純金積立でお金を増やす時のポイント2選

純金積立でお金を増やす時のポイント2選
純金積立にはメリットがある一方で、コストが多い、得られる利益が限定されているなどのデメリットがありました。

純金積立で安定した利益を得るためには、これらのデメリットとうまく向き合うことが重要です。

純金積立でお金を増やす時のポイントは以下の2つです。

  • 集中投資も組み合わせる
  • 金として保有できるか確認しておく

それぞれのポイントについて見ていきましょう。

集中投資も組み合わせる

お金を増やす時のポイントの1つ目は、集中投資も組み合わせることです。

集中投資とは、純金積立のように純金を購入するタイミングをずらしながら平均単価を下げるのではなく、一気に純金を購入するという方法です。

例えば、2000年の1グラム1,000円と2018年の1グラム4,500円では価格に大きな違いがありますが、分散投資であれば取得単価が平均化されて2,750円になります。

一方で、集中投資を2000年に行っていれば、多少価格が上がっても1,000円台で純金を手に入れることが可能です。

純金積立では取得単価を上げてしまう可能性もあるため、集中投資を組み合わせることもポイントと言えるでしょう。

金として保有できるか確認しておく

お金を増やす時のポイントの2つ目は、金として保有できるか確認しておくことです。

純金積立では、積立が終わった後の受取方法に「現金として受け取る」「金地金として受け取る」「金貨やジュエリーとして受け取る」などが挙げられます。

現金として受け取る方法しかない業者の場合は、積み立てが終わると同時に現金化されてしまうことになります。

価格変動の恩恵を受け続けたいのであれば、現金としてではなく、金地金や金貨などと交換できる業者を選んでおくようにしましょう。

まとめ

まとめ
資産運用を検討している人の中には、少しでも運用のリスクを避けたいため、実物資産への投資である純金積立に興味を持っている人も多いでしょう。

純金積立は、リスクを抑えながら安定した資産運用が期待できる一方で、利息や配当などが得られない、手数料や年会費が発生するなどのデメリットを伴います。

純金積立でお金を増やすには、まとまった利益を得たい場合には集中投資も組み合わせる、積み立て後に金として保有できるか確認しておくなど、事前に計画をしっかり立ててから始めましょう。

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