あなたは老後資金として、最低3,000万円が必要だという事実を知っていますか?
しかし、貯金のみで3,000万円を貯めるのは簡単なことではありません。
そこで注目されているのが、資産運用で3,000万円を貯める方法。
多くの人が老後資金3,000万円の貯蓄に向け、資産運用でお金を増やしています。
そこで、今回は低リスクで確実性の高い資産運用の方法をご紹介します。
老後までに3,000万円が必要なのって本当?
まず前提として、老後までに3,000万円が必要なのは本当なのでしょうか?
結論からいえば、これは本当のこと。
夫婦の場合は3,000万円、独身の場合も2,000万円の老後資産が必要です。
しかし、これはどうしてなのでしょうか?
次の項目からより具体的にその理由を解説していきます。
【1】夫婦の老後資金は3,000万円必要
夫婦の老後資金は3,000万円が必要とされています。
この金額は、老後までに資産運用や貯金で貯めるべき最低金額です。
これを理解するために、具体的な例を挙げて解説してみましょう。
60歳の夫婦がそれぞれ平均寿命まで生きると仮定してご覧ください。
- 夫婦の毎月の生活費は約27万円が必要と仮定
- 夫が男性平均寿命の83歳で亡くなると仮定
- 60~83歳までの23年間で約7,450万円が必要
- 夫の逝去後、妻1人分の生活費がこれまでの7割になると仮定
- 妻が平均寿命の88歳で亡くなると仮定
- 夫逝去後の7年間=約1600万円が必要
- 上記総額の約9,050万円が老後までに必要な資産
上記の例で見てみると、かなりリアリティを持てたはずです。
しかし、現在の年金受取額は夫婦月約23万円です。
- 夫が65歳から年金受給開始
- 夫逝去後に妻が遺族厚生年金受給開始
こう考えると年金総額は約6,000万円。
老後の生活資金は9,000万円が必要とされています。
年金受給総額は約6,000万円なので、その金額を差し引くと赤字になってしまいます。
老後は不足分の約3,000万円を自分で補わなければならないのです。【2】独身の場合の老後資金は2,200万円
次に独身の場合に必要な老後の資産額をみてみましょう。
女性は平均寿命が長いため、女性が独身で老後を迎えるパターンを想定します。
女性1人の生活費は平均約15万円。
88歳で亡くなることを考えると、28年間で約5,040万円が老後までに必要。
女性の厚生年金の月額は平均10万2千円なので、差額2,200万円が老後に不足します。【3】貯金だけで3,000万円を貯めるのは難しい
貯金だけで3,000万円を貯めるのは決して簡単なことではありません。
そこで、資産運用と貯金を掛け合わせて、老後までに3,000万を目指す人が増えています。
3,000万円に向けた貯金を40歳から始めた場合、毎月12万円の貯金が必要です。50歳からの場合は毎月25万円も貯金をしなければならないのです。
この金額を貯められる人なら問題はありませんが、それは簡単なことではありません。
もしも貯金だけで老後資金を3,000万円貯めるなら、スタートはお早めに。
【4】「貯める方法」よりも「増やす方法」を考える!
老後までに3,000万円を貯金のみで確保するのが難しいことは理解できたはずです。
そこで注目されているのが、資産運用で資産を増やすこと。
しかし、過去に投資経験がない人は「投資は危なそう」という不安があるかもしれません。
退職金などの大金を手にしたときは、投資を考えはじめる人が多いのも事実です。
個人投資家の過半数は60歳以上!
実は資産運用における個人投資家は60歳以上が過半数だそうです。
なお、資産運用は長期的なスタンスで投資をすることで大きなリターンが狙えます。
同時に、失敗のリスクを抑えることになるので、長期的な視野での資産運用がベスト。
老後に向けた資産運用は動き出しの速さが鍵!
資産運用は早い時期に始めるほど効率のいい資産運用ができます。
老後に向けた資産運用は早い段階でスタートするのがベストなのは間違いありません。
これは効率よく資産運用でお金を増やすための条件であり、得策と言えます。
低リスクで投資初心者でもできる資産運用って?
老後に向けて資産運用をする場合、リスクの低い資産運用がベストです。
特に、投資初心者はリスクを抑えて資産運用をするのが鉄則。
3,000万円を貯めるために、お金を失ってしまうことは本末転倒です。
より確実性の高い資産運用ができる低リスクな資産運用を次の項目でご紹介します!
老後までに3,000万円を貯める低リスクな資産運用!
老後までに3,000万円を貯めるためには、下記の資産運用がおすすめです!
- 個人向け国債
- 個人年金保険
- 投資信託
老後までに3,000万円を目指して資産運用をするなら、この中からベストを選びましょう。
それでは、項目毎に詳しい資産運用の方法をご紹介していきます。
個人向け国債
老後に向けた資産運用として、個人向け国債をご紹介します。
個人向け国債は非常にリスクが低い資産運用ができることがポイント。
個人向け国債とは、国が発行する債権のこと。
購入できる「個人向け国債」と「新窓販国債」は債権の中で最も安全性の高い債権。反対に利率は定期預金に似て低いです。
低いリスクの分、メリットも少ないのが特徴といえます。
<メリット>
- 元本保証1万円で投資可能
- 年2回利子が発生
- 購入手数料がない
<デメリット>
- 満期未満の換金にペナルティあり(利息の一部払い戻し)
- 利子が少ない(固定5年国債で10万円の購入だと毎回の利子が25円程度)
個人年金保険
老後に向けて低リスクな資産運用をするなら、個人年金保険もおすすめです。
個人年金保険は、一定期間の保険料を保険会社に積み立てます。そして、老後に保険会社に積み立てたお金が年金として受取れる制度になります。
ポイント
- 保険料は自動引き落とし
- 死亡給付金がある
- 資金を確実に確保することができる
- 納付期間の途中に解約すると元本割れのリスクがある
上記が個人年金保険のポイント。
個人年金保険もローリスク・ローリターンの投資なので、リターンは少額。
- 資産運用を考えているが、投資が不安で苦手意識がある。
- 投資のリスクを最小限に抑えられる資産運用をしたい。
こういった人におすすめの資産運用です。
<個人年金のメリット>
- 利率は銀行預金より高い
- 保険料を所得から控除できるので節税になる
<デメリット>
- 短期間で解約すると元本割れが発生
- 契約期間中に保険会社が倒産すると元本割れが発生
- インフレが生じると保険金が下がる
投資信託
資産運用で老後までに3,000万円を増やしたいなら、投資信託は非常に有効な手段です。
個人投資家はファンドというプロの投資家に委託して、資産を運用します。
投資信託に必要となる基本的な費用は手数料・運用費用。ただし途中換金する場合は費用が発生するので、注意が必要です。
投資信託は低リスク底リターンから高リスク高リターンまでの様々な金融商品があります。
低いリスクで老後に向けて資産運用をする場合は、かなりおすすめの運用方法のひとつ。
<投資信託のメリット>
- 1万円程度の少額から投資可能
- プロに資産運用を委託するので専門知識が不要
- 資産を分散させて運用するとリスク軽減が可能
- 世界中の国や不動産に投資可能
- インフレに対抗することが可能
- 分配金を再投資することで複利効果が得られる
<投資信託のデメリット>
- 運用コストが必要
- 元本保証がない
- 運用成績次第では分配金が出ない
- 元本が目減りする可能性がある
投資信託における資産運用は主に2種類
投資信託における資産運用は主に下記の2種類の運用方法があります。
- インデックス投資
- アクティブ投資
次の項目で詳しく解説しますが、投資初心者にはインデックス投資がおすすめ。
資産運用が心配な人や、資産運用の経験が浅い人はインデックス投資で運用しましょう。
1.インデックス投資
インデックス投資とは、市場平均を表すインデックス指のの動きを軸に資産を運用する方法。
プロに委託して資産運用を行うのが基本のため、投資家本人は銘柄を選ばずに済みます。
市場平均を目指す資産運用のため、低いリスクで確実な利益を目指していきます。
運用手数料等のコストを少なく抑えられる点もメリットのひとつ。
特に初心者向けの資産運用の方法と言えるでしょう。
長期的な目線で運用をすることで、大きなリターンやリスク軽減が可能です。
2.アクティブ投資
ファンドの方針を軸にした資産運用をアクティブ投資と言います。個人投資家が気を付けるべきは、ファンドの資産運用の方針を見極めることです。
ここがとても重要なポイントになるため、資産運用初心者には向かないかもしれません。
インデックス投資に比べるとリスクが大きいと分、リターンが大きい資産運用です。
老後までに3,000万円を貯める資産運用の仕方!
老後までに3,000万円を貯める資産運用をシュミレーションしてみましょう。
ここではリスクを抑えて大きなリターンを狙える投資信託を例に挙げてみます。
投資信託・インデックス投資なら、投資初心者でも安心して資産運用が可能。
ここでの例を、少額で資産運用を成功させる際の参考にしてください。
投資信託で老後の3,000万円に向けて資産運用する!
投資信託のインデックス投資を例に、老後までに3,000万円を資産運用してみましょう。
50歳までに3,000万円を貯める場合の参考になるはずです。
投資信託では利回りが5%を超える場合がありますが、低めの利回りで計算をします。その方が、何かあったときのために確実ですからね。
また、分配金は受け取らずに再投資にして、複利を含めて資産運用をしていきます。
投資信託で3,000万円を貯める資産運用の積立額は?
投資信託で老後までに3,000万円を資産運用で作る場合のシュミレーションです。
投資信託は、長期運用の平均利回りが仮に2%程度であることが少なくありません。30歳から資産運用をスタートした場合、毎月約8万円の貯金が必要になる計算です。
ただし、予想以上に資産運用の利益が出ることも十分考えられます。
より多くの利益を生み出すためには、より長期間の運用をしてください。
貯金&投資信託で3,000万円までお金を増やす!
老後資金を投資信託に全額使うのは不安だという人は、バランスを調整しましょう。
半分を投資信託、もう半分は貯金という形で資産運用をした場合はどうなるでしょうか?
【投資信託のみで資産運用】
30歳から資産運用開始:年利2%毎月60,886円の積立で年間730,632円。
【投信+貯金で資産運用】
30歳から資産運用開始:年利2%毎月30,443円の積立で年間365,316円。
【結論】低リスクで老後に向けて資産運用をするなら投資信託!
投資信託だけで積み立てた方が、年間134,684円安くなる結果が出ました。
これは30年で4,040,520円も安く済む計算ですので、積極的に投資に回した方が得です。
しかし、手元にお金を残すことも大切なことです。
あなたの生活に無理がない程度のバランスで老後に向けた資産運用をしましょう。
まとめ
老後資金を3,000万円まで貯めるための資産運用に関する重要なお話をしました。
貯金だけで老後資金を貯めるのは、簡単なことではありません。
効率よく資産運用をすることが、老後資金を潤沢に蓄える効果的な手段。
特に投資信託による資産運用はリスクを抑えられるだけでなく、リターンも大きいです。長期的な目線で分散投資をすれば、リスクを避けつつ利益も狙えるでしょう。
老後に向けて、資産運用をなるべく早い段階でスタートするようにしてください。