株式投資は、株式の売買による譲渡益、配当といった金銭を得るだけでなく、企業の商品や商品券などの株主優待といったサービスも受けることができます。

また、上場企業の情報が得やすいことなどから、初心者も参加しやすい運用方法と言えます。

でも、実際にはどのくらいの利益を得ることが期待できる運用方法なのでしょうか?

そこで今回は、株式投資の儲けの平均がどのくらいなのか、また儲けるためのコツについて解説します。

儲けの平均は意外と少ない

儲けの平均は意外と少ない

「株式投資やFXで資産が1億円を突破した」といった記事をネットなどで見かけることが多いため、株式投資の儲けの平均に対して期待している人が多いのではないでしょうか?

株式投資は、いくつかある資産運用の中でも、ハイリスク・ハイリターンに分類されるため、資産運用の中では得られる利益がトップクラスと言えます。

しかし、実際に株式投資を行った場合の平均の儲けは年間ベースで5~6%と言われており、意外と少ないのが真相です。

平均の儲けが少ない理由として挙げられるのは、個人投資家の8割が負けているためです。

これは、個人投資家の8割が負けるような仕組みになっているというわけではありません。

個人投資家といっても専業で株式投資を行っている人は少なく、ほとんど副業として株式投資を行っています。

どうしても専業で行っている人よりかは勝率が低くなりやすいため、上記のような結果になってしまうのです。

「8割が負けているのに平均で5~6%の儲けがあるのはおかしいのでは?」と思った人もいるかもしれませんが、これは8割の負けが小さく、2割の勝ちが大きいためです。

 株式投資の儲けを少しでも増やしたいのであれば、2割の勝ちに加わるための努力が必要と言えるでしょう。

儲けを増やすための投資戦略

儲けを増やすための投資戦略

株式投資の平均の儲けは少ないと言っても、どの銘柄に投資したかによって大きく結果が異なります。

そこで、少しでも株式投資の儲けを増やすためのコツとしておすすめするのが以下の4つの戦略です。

  • 割安株投資
  • 成長株投資
  • 新興市場株投資
  • 低位株投資

それぞれの投資戦略について見ていきましょう。

割安株投資

割安株とは、会社の業績と株価を比べた場合に株価が安い銘柄です。

割安な場合には適正と思われる価格まで株価の上昇が期待できます。

このような銘柄に投資するのが割安株投資です。

利益と比べて割安かどうかを判断する際は「PER」、純資産と比べて割安かどうかを判断する際は「PBR」、今後の成長力から割安かどうかを判断する際は「営業利益率」を用います。

製造業の営業利益率の平均は8.5%、PERは20倍以下、内需系の営業利益率の平均は10%、PER30 倍以下を1つの目安にするのが基本です。

PBRは1倍以下が割安の目安となります。

これらの指標を駆使すれば、利益につながりやすいと言えるでしょう。

成長株投資

成長株とは、期待が先行して株価が割高であるものの、将来的な成長を考えると投資価値がある銘柄です。

このような銘柄に投資するのが成長株投資です。

例えば、商品やサービスの潜在需要が大きい場合や競争の優位性があって強気の値付けができるような場合です。

これらの条件が整っている場合は、長期的な利益成長が期待できますが、規制緩和によって競争の優位性がなくなる、あるいは業績が悪化する可能性があります。

そうなった場合は、株価が急落する可能性があるので注意しましょう。

新興市場株投資

新興市場株とは、東京証券取引所ではなく、ジャスダックやマザーズといった取引所に上場している銘柄です。

ジャスダックやマザーズには、ベンチャー企業といった将来的に規模の拡大が期待できる銘柄が多数存在しています。

このような銘柄に投資するのが新興市場株投資です。

一方で、実績という面ではまだ浅い企業が多いため、経営が不安定であることが特徴です。

倒産や上場廃止のリスクも高いため、投資する会社選びが重要と言えるでしょう。

また、新興市場株投資に似たものにIPO(新規上場株)投資があります。

IPOとは、上場の準備を行っている銘柄です。

IPOは基本的に、期待が先行することから発行時の価格よりも大幅に高い初値を付けるのが一般的です。

このような銘柄に投資するのがIPO投資です。

2018年4月に上場したHEROZは、発行価格が4,500円に対して初値が49,000円と10倍を達成しました。

大きな利益が期待できる一方、ネット証券は抽選、店舗型証券はお得意様に割り振られるので、当選しづらいことがデメリットと言えるでしょう。

低位株投資

低位株とは、証券取引所に上場されている株式の中で1万円以下でも購入できる銘柄です。

低位株は、業績が悪いなどの理由から株価が下落していますが、黒字転換や株価にプラスの影響を与えるようなニュースが発表された場合は、大きな価格上昇を狙うことが可能です。

このような銘柄に投資するのが低位株投資です。

しかし、低位株は何らかのマイナスの理由があって株価が低迷しています。

そのマイナスの要因が進行した場合は、上場廃止によって株価が0円になってしまうリスクと隣合わせにあることが大きなデメリットと言えるでしょう。

証券会社に任せる

証券会社に任せる

株式投資を行うとなると、平日の9時~15時に取引時間が限られているため、日中働いているサラリーマンはどうしても片手間になってしまいます。

十分な知識がない状態で株式投資を行っている、片手間に行っているということが、儲けの平均を下げているのであれば状況を変える必要があります。

そこで考えられるのが、証券会社の指示に従いながら株式投資を行うという方法です。

証券会社に任せることによるメリットとデメリットを見ていきましょう。

証券会社に任せるメリット

証券会社に任せることで、今後価格の上昇が期待できる銘柄の情報提供だけでなく、購入・売却のタイミングも全て管理してくれます

そのため、自身で銘柄の情報収集する手間を省くことができるほか、取引時間も気にせずに効率良く株式投資を行うことが可能です。

また、証券会社に任せることで証券会社のお得意様になった場合には、ネット証券などでは抽選になる新規公開株を手配してくれる可能性があります。

 新規公開株は、初値が大幅に上昇するケースが多いため、儲けの平均の上昇に期待できると言えるでしょう。

証券会社に任せるデメリット

証券会社に任せるということは、株式投資のコンサルタントを行ってもらうということになります。

そのため、通常の手数料にコンサルタント料が上乗せされるため、ネット証券を利用して自身で取引を行う場合よりも手数料が高いことがデメリットです。

証券会社によっては、ネット証券の手数料の10倍以上になるケースもあります。

そのため、ネット証券で同じ取引を行った場合よりも利益が大幅に少なくなるという点に注意が必要です。

また、プロの投資家のアドバイスを受けることができるため、自身で取引を行う場合よりも勝率が高くなることが期待できますが、勝率は100%ではありません。

 自身で取引を行う場合と同様、元本割れのリスクは伴ったままなので注意しましょう。

まとめ

まとめ

株式投資はハイリスク・ハイリターンであることから、平均の儲けが多いと思っている人も多いかもしれませんが、平均の儲けは5~6%と意外と低いです。

平均の儲けが低い理由は、個人投資家の多くが負けているのが理由として挙げられます。

しかし、いくら個人投資家の多くが負けていると言っても、利益を出している人はいます。

平均の儲けを増やすには、投資する銘柄の選定をしっかりと行うことが重要です。

また、証券会社にコンサルタントを任せることによって、平均の儲けを増やすという方法も挙げられますが、手数料が高くなるので、よく考えてから依頼しましょう。

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