お金があれば何か欲しいものがあったときでも手に入れることができますが、家族や友達、幸せ、友情などはお金では手に入りません。
家族や友達、幸せ、友情などお金で買えないものがあることを分かっているにもかかわらず、なぜ人はお金を求め続けるのでしょうか?
そこで今回は、お金とは何かを分かりやすく解説します。お金とは何か?
私たちの生活とお金は、切っても切れない関係になっています。
何かを買いに行くときには欲しいものとお金を交換しますが、お金は全てのものが手に入るわけではありません。
例えば、家族や友達、幸せ、友情などはいくらお金を持っていても手に入りません。
では、お金をいくら貯めていても手に入らないものがあると知っていて、なぜ人は働いてお金を求め続けるのでしょうか?
人にとってお金とは何か、考えていきましょう。
物々交換から共通の価値のあるものへの変化
昔の日本にはお金というものはありませんでした。
そのため、物々交換で生活していました。
例えば、魚を持っている人が肉を食べたいと思った場合、肉と魚を交換したいと考えている人を探す必要があります。
しかし、そのような人を見つけることは容易ではなく、肉と魚の価値は同じではないため、物々交換が速やかに進みません。
そこで登場したのが、皆が欲しがる共通の価値を持つ米と交換するという方法です。
また、布も皆が欲しがることから布も物々交換の対象となりました。
その後、金・銀・銅の登場によって、物々交換にはこれらが用いられるようになりましたが、金・銀・銅は価値が高いので持ち歩くのは大変危険です。
そこで登場したのが、預かり証と呼ばれる紙です。その紙を持っていくことでいつでも金と交換してもらえるようになり、現在のようなお金へと変化しました。
お金そのものに価値があるわけではない
物々交換に用いられていた米や金・銀・銅は、きちんとした価値を有しています。
しかし、現在のお金はただの硬貨と紙幣です。
例えば、10円を溶かして売ったとしても10円の価値はありません。
つまり、現在のお金はそのものに価値があるわけではなく、預かり証と同様で、この硬貨や紙幣にはこのくらいの価値があるという信頼関係で成り立っています。
お金とは何かと聞かれた場合、物々交換を速やかに行うために、信頼関係で成り立っていて共通の価値を有しているものと言えるでしょう。
お金があることは信頼の証
「お金とは何か」を考える上で重要になってくるのは、お金があるのとないのではどちらが良いかということです。
当然、お金がないよりもお金があった方が良いと言えますが、なぜお金があった方が良いのでしょうか?
お金があることは信頼の証で、以下の2つのメリットを有するためです。
- サービスを利用できる
- 欲しいものを買うことができる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
サービスを利用できる
飲食店で料理を提供してもらう、マッサージやエステのサービスを利用する場合は、料金を支払う必要があります。
しかし、お金がないとこれらのサービスを利用できません。
お金があれば、これらのサービスを問題なく利用できるため、お金はないよりもあった方が良いと言えます。また、お金があるということは信頼があるため、急にお金が必要になった場合でも銀行からお金を借りやすいことも大きなメリットと言えるでしょう。
欲しいものを買うことができる
お金がないと欲しいものを自由に買えないため、心が乏しくなる可能性があります。
しかし、お金があれば欲しいものを自由に買うことができます。
家族や友達、幸せ、友情などはお金では手に入りません。
そのため、お金がない人は何でも手に入れられるというわけではありませんが、お金がない人はお金で手に入るものも手に入れられません。
それらを考えると、お金がないよりもお金がある人の方がより充実した人生を送ることができると言えるでしょう。
お金に関する名言
確かに、お金が多くあるほど、サービスを利用できて欲しいものを買うことができるため、より充実した生活を送ることができます。
家族や友達、幸せ、友情などは、お金があっても手に入りません。しかし、手に入らないものがあるにもかかわらず、人々はお金を稼ぎ続けるのはなぜなのでしょうか?
その理由として、「お金とは何か」の答えをまだ見つけていない人が多いことが挙げられます。
実際にお金に関する明言を残した有名人は多くいます。
代表的な人物として以下の4人をご紹介します。
- シドニー・スミス
- ガートルード・スタイン
- ロバート・キヨサキ
- ショーペンハウエル
それぞれの有名人の名言について詳しく見ていきましょう。
シドニー・スミス
シドニー・スミスは、お金とは何かということについて考えた際に、「貧乏は恥ではないが、ひどく不便なものである」という結論に達しました。
貧乏というのは、ただ単に手元にお金がない状態なだけで、それが恥であるとは言えません。
しかし、貧乏であることによってできることは色々と制限されてしまうため、不便に感じる機会が増えます。
つまり、お金があるから幸せ、ないから不幸(恥)という考えではなく、お金の有無に感情移入するのではなく、お金がないなりに不便さと戦えばいいということを伝えています。
ガートルード・スタイン
ガートルード・スタインは、お金とは何かということについて考えた際に、「お金で幸せを買うことができないと言った人は、どこで買えばいいか知らなかっただけだ」という結論に達しました。
お金がある人は幸せかと言うと、必ずしもそうとは言い切れません。
お金がある人の中にはお金があることが原因で不幸に感じた人もいます。
また、お金がない人の中にはお金がないことが原因で不幸に感じた人もいます。
幸せには、お金で買える幸せとお金で買えない幸せが存在しており、幸せになるにはこれら2つの幸せの存在を理解することがとても重要であるということを伝えています。ロバート・キヨサキ
ロバート・キヨサキは、お金とは何かということについて考えた際に、「お金は力で、より多く持っていれば、それだけ多くの選択肢が与えられる」という結論に達しました。
例えば、身近な状況に置き換えると、飛行機に乗る際に正規運賃の場合には、自分の都合で自由に便を変更できるだけでなくキャンセル料も比較的安く設定されています。
しかし、格安運賃の航空券の場合は、予約の変更ができず、キャンセル料も高く設定されているので行動が束縛されがちです。
お金があるということは、多くの選択肢の中から自由に選んで、人生をより豊かにできるということを伝えています。ショーペンハウエル
ショーペンハウエルは、お金とは何かということについて考えた際に、「富は海の水に似て、飲めば飲むほどに喉が渇いてくる」という結論に達しました。
お金があれば、お金で買えるものを何でも手に入れることができます。
しかし、たくさんのお金を持つようになると、お金に心が支配されてしまい、お金中心の生活になるので注意が必要です。
つまり、お金を得ることが人生の目的になって、お金が増えている間は問題ありませんが、お金が減ることへの反応が過剰になります。
お金に人生を支配されないための注意喚起と言えるでしょう。
まとめ
お金があるからと言って幸せになれるとは限らず、お金がなくても幸せな場合があります。
これらを考えていて、「お金とは何か」という疑問にたどり着いた人もいると思います。
お金は、サービスを利用する、欲しいものを手に入れる上で必要不可欠なものです。
しかし、何でも手に入れられるわけではありません。
お金はたくさんあれば必ず幸せになるというものではなく、これまで多くの人を悩ませてきました。お金があっても必ずしも幸せになれるとは言えませんが、お金があればより人生を豊かにできると言えるでしょう。