アルバイト先や会社からの給料を受け取るために、銀行の口座を開設している人も多いと思います。
基本的には普通預金でも問題ありませんが、少しでも貯金を増やしたいという人の中には定期預金を検討している人も。
少しでも貯金を増やしたい場合は定期預金を利用するのが適しているのでしょうか?
そこで今回は、貯金は定期預金がいいのか、定期預金について分かりやすく解説します。
貯金は定期預金がいい?
昔はアルバイト先や会社からもらう給料は手渡しということが多かったのですが、最近は銀行への振り込みが一般的です。
手渡しだったとしても、タンス預金の場合には火事や盗難でお金を失う可能性もあるため、銀行に貯金しておいた方が安心と言えます。貯金は大きく普通預金と定期預金に分けられますが、定期預金にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
貯金の手段として定期預金を選んだ場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。
定期預金のメリットとは
定期預金のメリットは主に以下の3つが挙げられます。
- 普通預金よりも金利が高く設定されている
- 目的に合わせて期間を選ぶことができる
- ペイオフの対象である
それぞれのメリットについて解説します。
普通預金よりも金利が高く設定されている
金融機関は預かったお金を運用して利益を得ています。
それらの利益から手数料を引いて、残った利益を利息として預金者に還元しています。
普通預金はいつでも自由に引き出せるため、金融機関の資金源としては不安定です。
しかし、定期預金は満期を迎えるまで基本的に途中解約できません。
そのため、資金源としては安定しているので、普通預金よりも定期預金の金利を高くして、少しでも多くの預金者に定期預金に切り替えてもらえるようにしています。
2019年11月時点のメガバンクの普通預金金利は0.001%ですが、定期預金金利は10倍の0.01%となっています。特に使う予定がない場合は、定期預金を選んだ方が少しでも貯金を増やすことができるでしょう。
目的に合わせて期間を選ぶことができる
定期預金の満期期間が長く設定されていると、定期預金を利用しにくいと言えます。
しかし、基本的には1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年などと細かく設定されているため、自分の目的に合わせて期間を選ぶことが可能です。
例えば、直近で使う可能性がある場合には、1ヶ月や3ヶ月といった短い期間を選びます。
一方、子供の教育資金や住宅の購入資金の頭金の足しにする場合には、1年や2年といった長い期間を選びます。
何に使う資金なのか明確になっているケースでは、その目標に向けてより計画的に貯金ができるでしょう。
ペイオフの対象である
ある程度まとまった金額を定期預金にすべきか悩んでいる人の中には、万が一金融機関が破綻した場合に、定期預金がどうなるか気になっている人も多いのではないでしょうか?
金融機関の普通預金や定期預金はペイオフの対象です。
そのため、もし金融機関が破綻した場合でも、1金融機関あたり1,000万円までの元本とその利息が返ってくるので安心です。
しかし、1金融機関あたり1,000万円までという条件が設けられています。
定期預金の額が1,000万円を超えると、超えた部分の保証は受けられません。
そのため、万が一に備えるためには、複数の金融機関に分散しておくことが重要と言えるでしょう。
定期預金のデメリットとは
定期預金は、普通預金よりも金利が高く設定されている・目的に合わせて期間を選ぶことができるなどのメリットがありましたが、何かデメリットはあるのでしょうか?
定期預金のデメリットは主に以下の2つが挙げられます。
- 満期までは資金が拘束される
- 途中解約の場合は適用金利が低くなる
それぞれのデメリットについて解説します。
満期までは資金が拘束される
仮に金利が良いという理由で満期期間を5年に設定した場合には、5年間資金が拘束されることになります。
その間は原則途中解約できないため、万が一急にまとまったお金が必要になったという場合には困ってしまいます。
そのため、満期期間まで絶対に使わないという資金以外を定期預金にすることはおすすめしません。
貯金の方法として定期預金が魅力だとしても、満期までの期間を長く設定する、定期預金の金額を増やすことは難しいと言えるでしょう。途中解約の場合は適用金利が低くなる
定期預金の中には、急にまとまったお金が必要になった場合は、途中解約できる定期預金もあります。
しかし、ペナルティとして解約手数料を取られるのが一般的です。
基本的には、解約手数料を取られても元本割れすることはありませんが、普通預金金利より低い金利が適用される可能性も。
預けていた期間が無駄になってしまう可能性もあるため、中途解約にならないように余裕資金の範囲で定期預金を行いましょう。
貯金する際のポイント
貯金する際は、以下の3つのポイントを合わせて押さえておくことが重要です。
- 各金融機関によって金利が異なる
- 積立定期預金という選択肢もある
- 少しでも増やしたいのであれば外貨預金
最後にそれぞれのポイントについて見ていきましょう。
各金融機関によって金利が異なる
各金融機関が同じ金利を適用しているわけではありません。
全国に店舗を構えているメガバンクは、人件費や土地代といったランニングコストがかかるため、金利が比較的低く設定されています。
一方で、店舗を構えないネットバンクは、ランニングコストを抑えられるため、金利が高く設定されています。
貯金を少しでも増やしたいという場合には、定期預金を利用するのも選択肢の1つですが、各金融機関の金利を調べて金利が高い金融機関に預けることも重要と言えるでしょう。
積立定期預金という選択肢もある
定期預金は初めからある程度まとまった金額を貯金することになるため、なかなか一歩を踏み出しにくいと考えている人も多いと思います。
そこでおすすめするのが積立定期預金です。
積立定期預金とは、満期に向けて少しずつ毎月貯金する方法です。
500円といった少額から始められるため、気軽に始められるだけでなく確実に貯めていくことができます。計画的な貯金が苦手、定期預金はハードルが高いという人は、定期預金より積立定期預金を選ぶことをおすすめします。
少しでも増やしたいのであれば外貨預金
貯金によって少しでもお金を増やしたいのであれば、定期預金よりも外貨預金をおすすめします。
外貨預金は、選んだ通貨によって金利が異なりますが、1%を超える通貨もあるため、多くの利息を得ることが可能です。しかし、金融機関が破綻した場合には、外貨預金にはペイオフが適用されないため、元本が保証されません。
また、為替差損が生じた場合にも元本割れが生じます。
そのため、外貨預金を検討する際には、これらのリスクをよく理解した上で始めましょう。
まとめ
普通預金よりも定期預金の金利の方が高く設定されているのが一般的であるため、貯金を少しでも増やすために定期預金を検討している人も多いと思います。
確かに定期預金を利用すれば、効率良く貯金を増やすことができますが、基本的には満期を迎えるまで途中解約できません。
また、途中解約した場合はペナルティによって手数料が引かれて、普通預金金利よりも低い金利が適用される可能性も。
定期預金は普通預金よりも効率良く貯金を増やすことができますが、メリットだけでなくデメリットも伴うため、これらをよく理解した上で定期預金を始めましょう。