急にお金が必要になった時に困らないために、資産を増やしたいと考えている人は多いと思います。
しかし、会社からもらえる給料は、そう簡単に増えるものではありません。
そのため、資産運用の1つの貯金によって少しでも資産を増やそうとしている人も多いと思いますが、資産を増やす方法に貯金はおすすめなのでしょうか?
そこで今回は、資産を増やすには貯金がおすすめなのか、他の資産を増やす方法についても解説します。
資産を増やすには貯金がおすすめ?
会社から支払われる給料の受取先や貯まったお金の保管先として銀行口座を開設している人も多いと思います。
銀行の業務は、口座開設者から預かったお金を管理することだと思っている人もいるかもしれませんが、預かったお金はそのまま保管されているわけではありません。
預かったお金で国債投資や株式投資などを行う、もしくは融資を行うことで利益や利息を受け取り、それらを預金者に還元しています。銀行が運用に失敗しても、貯金が減らされることはありません。
そのため、安心してお金を預けられる場所として、多くの人が貯金を活用しています。
貯金のメリット
貯金にはどのようなメリットがあるのでしょうか?主な貯金のメリットは以下の3つです。
- 必要な時にすぐに引き出せる
- ペイオフによって元本が保証されている
- 盗難リスクや自然災害リスクから資産を守れる
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
必要な時にすぐに引き出せる
株式投資や不動産投資といった他の資産運用は、お金から株式や不動産に一度交換するため、すぐにお金を引き出せないというデメリットがあります。
しかし、普通預金であれば、必要な時にATMや銀行の窓口ですぐにお金を引き出せるため、急にお金が必要になった場合でも安心です。
定期預金も事前に決められていた期間よりも早く解約してお金を引き出すことは可能です。
ただし、ペナルティとして予定通りの金利が適用されなくなります。
それでも預けたお金を下回ることはないため、安心して預けられるのが魅力と言えるでしょう。
ペイオフによって元本が保証されている
銀行が運用に失敗しても貯金が減らされることはないと言いましたが、運用に失敗して経営が悪化した時は破綻する可能性があります。
「銀行が破綻すると貯金を引き出せないのでは?」と不安に感じる人もいると思いますが、ペイオフによって貯金は守られています。
1金融機関あたり1,000万円とその利息までが保証されるという上限が決まっていますが、他の資産運用は元本割れがあることを考えると、大きなメリットと言えるでしょう。盗難リスクや自然災害リスクから資産を守れる
銀行に口座を開設していても、貯金せずにタンスで保管している人もいるのではないでしょうか?
しかし、強盗が入ったり、火災や地震が起きたりした場合には、お金を盗まれて資産を失う可能性があります。
ところが、銀行に預けている場合は、銀行に強盗が入ったり、火災や地震が起きたりしても大切な資産を失うことはありません。
仮に、銀行強盗や火災や地震がきっかけで、銀行が破綻しても貯金額をペイオフの範囲内に抑えていれば、元本が保証されるので安心して預けられるでしょう。
貯金のデメリット
貯金には必要な時にすぐに引き出せる・ペイオフによって元本が保証されているといったメリットがありましたが、何かデメリットはあるのでしょうか?
主な貯金のデメリットは以下の2つです。
- 利回りが低い
- インフレリスクを伴う
それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
利回りが低い
「資産運用=ある程度利益が期待できる」と思っている人も多いかもしれませんが、銀行預金の利回りはかなり低いと言えます。
2019年10月時点におけるメガバンクの普通預金の金利は0.001%となっており、100万円預けても10円しか利息が付かない状況です。
そのため、少しでも資産を増やしたいと思っている人にとって、貯金はおすすめできないと言えるでしょう。
インフレリスクを伴う
インフレとは、物価の価値が上昇している一方で、お金の価値が下落している状況です。
貯金はお金を預けておくだけなので、インフレが進むと資産が減少することになります。
不動産や株式、金などにお金を交換すれば、売却した時にはその時のお金の価値に合わせて還元されるため、インフレリスクを伴いません。
そのため、インフレリスクを少しでも抑えながら資産を増やしたい場合には、貯金ではなく他の資産運用を選ぶことをおすすめします。
資産を増やす方法3選
資産運用には、貯金以外にも数多くの方法があります。
その中でも代表的な運用方法として挙げられるのが以下の3つです。
- 株式投資
- 投資信託
- FX
それぞれの運用方法について詳しく解説します。
株式投資
株式投資とは、証券取引所に上場されている株式の売買を行うことで差益を得る資産運用です。
株式の価格変動は大きいため、大きな利益が期待できる一方、自分の予想とは反対に変動が生じた時の損失が大きいので注意が必要です。
また、株式投資を行えるのは、証券取引所が開いている平日9時~15時までであるため、日中働いているサラリーマンにとっては取引しやすい環境が整っているとは言えません。
しかし、株式投資では、株式を保有しているだけでもらえる配当や株主優待などもあるため、リスク管理を徹底しながら運用すれば、資産を大きく増やせるでしょう。
投資信託
投資信託とは、自分自身で株式投資や国債投資などを行うのではなく、資産運用の専門家に資産を預けて代わりに運用してもらう資産運用です。
専門家が得た利益は、投資家に分配金として還元されます。
投資信託には、利回りが10%を超えている商品もあるため、効率良く資産を増やすことが期待できます。
しかし、専門家であっても失敗する可能性があるため、元本割れのリスクを伴う点に注意が必要です。
ただし、代わりに運用してくれるため、資産運用の知識や経験がない人、なかなか運用する時間を確保できない人に適しています。
FX
FXとは、為替変動を予想して売買することで差益を得る資産運用です。
為替変動はあまり大きくありませんが、レバレッジを活用すれば自己資金の最大25倍まで取引できることが特徴です。
また、株式投資とは異なり、土日を除いて24時間取引できるので日中働いているサラリーマンでも取引しやすい環境が整っています。
また、配当に似たスワップポイントと呼ばれる金利を毎日受け取ることも可能です。
レバレッジを効かせることで、少額から始められるため、資産運用に回すことができる自己資金が少ない人でも気軽に始めやすいと言えるでしょう。
まとめ
預けられたお金は、銀行が運用に回しており、運用によって得られた利益を利息として還元しています。
貯金には、必要な時にすぐに引き出せる・ペイオフによって元本が保証されているといったメリットがある一方、利回りが低い・インフレリスクを伴うというデメリットが。そのため、少しでも資産を増やしたい人にはあまりおすすめできません。
資産運用には、貯金以外にも株式投資や投資信託、FX、不動産投資など数多くの運用方法があります。
それぞれにメリットやデメリットが異なるため、違いをよく理解してから運用を始めることをおすすめします。