1人暮らしで老後を迎える人の多くは、生活に寂しさや孤独感を感じています。
老後は退職前と比べると時間に余裕ができますが、人との接点は減ってしまうしょう。
そんな老後生活の孤独を癒してくれるのが、犬や猫などのペットです。
特に1人暮らしの方にとっては、ペットは大切なパートナーのような存在でしょう。
しかしその反面、老後生活に万が一のことがあったら、ペットはどうなるのでしょうか?
そんなペットとの老後生活に、不安を抱えている人も少なくないはずです。
ペットを飼いたくても、万が一を想定して、踏みとどまってしまう人もいるでしょう。
そこで、今回は老後におけるペットとの暮らし方や注意点についてのお話です。
老後のペットとの生活のポイントや注意点
現役時代と比べると、退職後は1人の時間が格段に増えることになるでしょう。
もしもあなたが老後生活に孤独を感じたなら、ペットを飼うことをおすすめします。
ペットは老後生活の孤独を癒してくれる、パートナーのような存在です。特に定年後の生活が1人暮らしになる可能性が高い人には、大切な存在になるでしょう。
しかし、ペットの平均寿命は12歳〜16歳程度もあります。
特に犬や猫は15年〜20年以上は生きることも珍しくありません。
そのため、高齢者がペットと暮らす場合、ペットの方が長生きすることもあるでしょう。
そこで、まずは老後生活をペットと過ごす場合の、ポイントや注意点をお話します。
ペットの方が長生きする可能性があることも想定しておく
60代以降にペットを飼う人は、特にペットの寿命には注意してください。犬や猫は20年以上の長生きをすることも、決して珍しくありません。
想像以上に長生きすることになると、ペットの方が長生きすることになりかねません。
その際、ペットの面倒は誰にみてもらうのか、事前に決めておきましょう。
老後は人間もペットも、何が起こるかわからないものです。
想定されるリスクは、事前にイメージして、対策を考えておくようにしてください。
老後もペットと散歩にいける健康を保つ
あなたは具体的に何歳になるまでペットを散歩に連れていけるでしょうか。
特にペットが犬の場合は、こちらの都合で散歩をさせないわけにはいきません。
犬を飼いたいけれども、散歩に連れて行くのが大変なので躊躇しているという人も多いことでしょう。
犬を散歩に連れて行くためには、自分自身の健康が万全な状態でなくてはなりません。そこで、まずは日本人の平均寿命をみてみましょう。
日本人の平均寿命
- 日本人男性の平均寿命:約81歳
- 日本人女性の平均寿命:約87歳
続いて、日本人の健康寿命もご紹介します。
日本人の健康寿命
さらに日本人の健康寿命が意外に短いことをご存知でしょうか?
- 日本人男性の健康寿命:約72歳
- 日本人女性の健康寿命:約75歳
健康寿命という言葉に、耳馴染みがない人も多いのではないでしょうか。
要するに「自立して健康に生きられる期間」のことを健康寿命というのです。
あなたの健康寿命が訪れると、ペットを散歩に連れていくことはできません。
あなたが何歳までペットと散歩に出歩けるのか、事前にイメージしておくべきです。
老後の介護が必要なのはペットも同じ
あなたは「老老介護」という言葉を知っていますか?
もしも聞いたことがなければ、これを機会に覚えておくようにしましょう。
老老介護とは高齢夫婦が介護の必要な配偶者を、自身で介護する状態を指します。
老後1人暮らしの人にとってのペットは、まさに配偶者のようなものです。ペットにも人間と同じように、いずれ介護が必要な時期が訪れます。
視力や聴力も衰え、認知機能にも問題が生じることもあるでしょう。
あなたもペットも「介護」が必要になる可能性を、事前に想定しておいてください。
ペットの面倒が見れない入院時などの対策
老後における健康面のリスクは、どんな人でも現役時代よりも高いことは明らかです。
急に体調を崩したり、大きな病気を患ってしまうこともあるかもしれません。
老後は入院などで、ペットの面倒が見れないことも、しばしばあるでしょう。
その際、あなたの変わりに、ペットの面倒をみてくれる人はいますか?
もしも、現時点で思い浮かぶ人がいないなら、健康なうちに探しておきましょう。
特に健康な人ほど、自身の健康に自信を持っているので、注意が必要です。これまで健康な人は「入院なんてするわけない」と考えている人も少なくありません。
しかし、老後になれば、重い病気や怪我などのリスクは必然的に高まります。
万が一の時に代理でペットの面倒をみてくれる人は、事前に決めておきましょうね。
不安のないペットとの老後生活に向けた準備をしよう
これまでは、ペットとの老後生活の注意点やポイントのお話でした。
注意点などを先にお話したので、不安を感じている人もいるかもしれませんよね。
しかし、ペットと暮らす老後を想定して、事前に準備をしておけば、不安はいりません。
早速、ペット過ごす老後生活に必要な準備をみていきましょう。
常に「家にペットがいますカード」を携帯する
あなたは「家にペットがいますカード」を知っていますいますか?
このカードを常に携帯していれば、万が一の時にペットの対応が引き継げます。- 外出中の急なトラブル
- 急病、事故
このような状況で、第三者に家にペットがいることを伝えることができるのです。
カードは常に持参して、必要な情報を第三者に伝えられるように事前準備をしましょう。
カードはインターネットで簡単に作れる
まずは、インターネット「家にペットがいますカード」を検索しましょう。
雛形となるテンプレートが無料で見つかるはずなので、作成はこれで簡単にできます。
次に「家にペットがいますカード」に書くべき情報の確認をしましょう。
- ペットの名前
- ペットの生年月日
- 緊急連絡先
- よく行く動物病院
- 食事やトイレなどに関する情報
これらの情報をカードに記入するのが、一般的です。
身寄りのない方ですと、緊急連絡先に悩んでしまう人もいるかもしれません。
その場合、かかりつけの動物病院で事前に相談をしておいてください。
事前に了承をもらえるなら、緊急連絡先には動物病院の電話番号を書いてください。
ペット向けの信託契約を検討する
万が一のとき、代理でペットの面倒をみてくれるのが「ペットの信託契約」です。
あなたが病気・怪我で入院したり、死亡をしたら、誰もペットの面倒を見れません。
しかし、このサービスに加入していれば、そんな緊急時にも安心です。
ペットに対しての、一種の生命保険のようなものだと考えるといいかもしれません。
万が一のことがあっても、ペットの生活を保証してくれるサービスなのです。
あなたが亡くなってもペットを不幸にさせないサービス
一般的の生命保険では、ペットを受取人にできません。
しかし、ペットのための信託契約は、ペットにお金を残すことができます。
もちろん、ただ単にお金を残すだけでは意味がありません。
ペット向け信託サービスに契約していれば、万が一の際、次の飼い主を探してくれます。
新しい飼い主に飼育費を渡すことで、その後もペットに不自由なく暮らしてもらうのです。
あなたが亡くなると、本来なら法定相続人が財産を受け取ることになるでしょう。
しかし、この信託契約をしておけば、ペット用に飼育費用を確保できるのです。
あなたがいなくなってからも、ペットには幸せに暮らして欲しいものですよね。
そんな時には、ぜひ活用してもらいたいサービスといえるでしょう。
まとめ
孤老後の孤独を癒してくれるペットとの暮らし方・注意点をお話しました。
老後を1人で迎える可能性が高い人は、事前に必要な準備をしておくべきでしょう。
ペットとの老後生活において、起こりがちな問題を事前に把握しておくことは大切です。
また、それらの問題を想定して、準備をしておくことも忘れないようにしましょう。
そうすれば、緊急時にも焦らず、落ち着いて対処できるはずです。
老後の孤独を癒してくれるペットは、あなたにとってかけがえのない存在のはずです。そんなペットの幸せを守るためにも、この記事を参考に必要な準備を進めましょう。