退職時に退職金が得られるほか年金を毎年得られるため、お金に困ることがない安定した老後生活を想像している人も多いのではないでしょうか?

しかし、退職金や年金に頼って何も老後の準備をしないでいると、老後破産や貧乏生活に陥ってしまう可能性があるので注意が必要です。

そこで今回は、老後の貧乏生活を防ぐための方法について解説します

年金だけでは老後の生活は貧乏になる

年金だけでは老後の生活は貧乏になる

退職して定年生活を送るとなっても、退職金や年金が受け取れるため、老後の生活に対して特に不安を抱いていない人も多いと思います。

しかし、退職金は企業に勤めている人が全員貰えるというわけではなく、労働基準法でも退職金の支払いは企業の自由としているため、企業によっては退職金が貰えない可能性があるので注意が必要です。

また、退職まで年金に加入した夫と専業主婦の妻が貰える年金のモデルケースと高齢無職夫婦の支出を比較すると、1ヶ月あたり約4万円の不足が生じるという結果が出ています。

貰える年金も年々少なくなっているほか、少子化で年金の資金源が枯渇しつつある現状を考えると、年金だけでは老後の生活は貧乏になると言えるでしょう。

生活保護の受給者が増えている

「老後の生活が貧乏になると言っても、貯金をしていないごく一部の人だけなのでは?」と思っている人もいるのではないでしょうか?

厚生労働省が発表した生活保護の被保護者の調査結果(平成29年3月分概数)を見ると、世帯類型別世帯数及び割合の総数は163万3,768人です。

そのうち、高齢者世帯の世帯数は85万5,586人と全体の52.4%を占めている結果となっています。

前月、前年同月ともに増加しており、老後貧乏が深刻化していることが分かります。

収入が増えているわけでないにもかかわらず、消費税の10%引き上げが控えていることを考えると、毎日の生活だけでも大変になるため、老後の資金確保が困難になると言えます。

そうなると、老後の生活は益々貧乏になってしまうと言えるでしょう。

老後貧乏生活を克服するための方法【節約編】

老後貧乏生活を克服するための方法【節約編】

老後貧乏生活を克服するには、支出を減らして老後の資金に回す、あるいは少ない年金でもやりくりできるようになる必要があります。

支出を減らす主な節約方法は以下の2つです。

  • 住宅ローン金利を見直す
  • 通信費などの余分な支出を見直す

それぞれの節約方法について見ていきましょう。

住宅ローン金利を見直す

節約方法の1つ目は住宅ローン金利を見直すことです。

住宅ローンの返済期間は35年など長期間であるのが一般的です。

そのため、返済途中に金利が上昇することを恐れて契約時に固定金利で契約した人も多いのではないでしょうか?

現在のように、マイナス金利政策で低金利状態が続いている時に固定金利で契約した人は問題ありません。

しかし、金利が高い時に固定金利で契約した人は、今は損をしています

そのため、現在のように金利が低い場合は住宅ローンの借り換えを検討しておけば、無駄な支出を抑えられるでしょう。

通信費などの余分な支出を見直す

節約方法の2つ目は通信費などの余分な支出を見直すことです。

大手通信会社にはあまり大きな価格差がありませんでしたが、格安スマホなどの登場によって価格差が広がりつつあります。

そのため、特に「○○の通信会社がいい」というこだわりがないのであれば、格安スマホに切り替えるだけで大きく支出を抑えることが可能です。

また、スマホだけに限らず、クレジットカードの年会費や有料テレビの視聴費用、スポーツクラブの会費なども見直すポイントとして挙げられます。

1つ当たりの支出は小さくても、塵も積もれば山となるため、老後を迎える前に一度整理してしまうのもポイントと言えるでしょう。

老後貧乏生活を克服するための方法【収入編】

老後貧乏生活を克服するための方法【収入編】

老後貧乏生活を克服するには節約によって支出を減らすだけでなく、収入を増やすという方法も挙げられます。

収入を増やす主な方法は以下の3つです。

  • 資格を取得する
  • クラウドソーシングを活用する
  • 資産運用をする

それぞれの収入を増やす方法について見ていきましょう。

資格を取得する

収入を増やす方法の1つ目は資格を取得することです。

資格が必要な職種の場合は、資格を取得することで資格手当が付与されるため、得られる収入が増える可能性があります

また、転職時にも有利になりやすいため、より良い待遇の企業に勤めやすくなると言えます。

独立開業できる資格を所有している場合は、退職とともに独立開業することで、老後の収入確保につながります。

個人事業主であれば、定年を気にすることなく働けるため、安定した老後生活につなげられるでしょう。

クラウドソーシングを活用する

収入を増やす方法の2つ目はクラウドソーシングを活用することです。

本業以外で働いて収入を増やす方法について考えると、アルバイトが思い浮かぶ人が多いかもしれませんが、副業が禁止されている企業ではアルバイトは原則できません。

また、アルバイトができたとしても、本業で貰える給料と比較すると大幅な差があるため、アルバイト先への通勤時間を考慮すると割に合いません。

一方、クラウドソーシングでは、自宅に居ながら企業などからの依頼を受けて業務に取り組むことが可能です。

文章作成やホームページの作成など、専門的な知識を必要とするものから簡単な作業まで幅広い依頼があります。

また、クラウドソーシングは年齢的な制限がなく、定年後に自宅に居ながら作業できるため、老後の不足する年金を補うことも期待できるでしょう。

資産運用をする

収入を増やす方法の3つ目は資産運用です。

既に不足する老後の生活費を補う手段として、資産運用をしている人も多いのではないでしょうか?

資産運用と一口に言っても、様々な種類があるため、老後の生活を少しでも豊かにするには効率良く資産運用で増やしていく必要があります

例えば、資産運用の手段の1つとして銀行預金が挙げられます。

自宅にお金を置いていても不安であるため、企業から貰った給料を銀行に預けている人も多いと思いますが、マイナス金利政策で金利が過去最低基準になっているので効率的な運用方法とは言えません。

そこで効率良く収入を増やす方法として挙げられるのが投資信託と不動産投資です。

投資信託とは、運用のプロに資産を預けて代わりに運用してもらい、利益や得られた配当などを分配金という形で受け取ります。

不動産投資とは、投資用の不動産を購入して貸し出すことで家賃収入を得ます。

投資信託の分配金や不動産投資の家賃収入は、老後の私的年金代わりになるため、老後の生活が貧乏になることを防げます

また、投資信託を売却するあるいは不動産を売却すれば、ある程度のまとまった資金も確保できるでしょう。

まとめ

まとめ

安心してゆっくりと暮らせる老後生活を想像している人も多いかもしれませんが、貰える年金の額が減少している昨今では、老後に備えていないと生活費が不足して貧乏な生活を送ることになる可能性があります。

そのため、老後の生活を少しでも豊かなものにするには、老後のためにしっかりと備えておくことが重要です。

老後に貧乏な生活を送らないようにするには、収入を増やして老後の生活費を確保すればいいというものではありません。

お金を貯めていても、支出が多い状況では意味がないため、節約で支出を減らす習慣も身に付けておくようにしましょう。

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