老後破産という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、退職時に退職金、退職後も年金を継続して貰えるにもかかわらず、なぜ老後破産が生じてしまうのでしょうか?

老後破産が生じる主な原因には、老後の準備不足が挙げられます。

そこで今回は、老後に豊かな生活を送れる勝ち組になるための方法についてご紹介します

老後破産は他人事ではない

老後破産は他人事ではない

「老後破産って貯金なしの人が陥るものでは?」と思っている人も多いかもしれませんが、貯金していてもその額が少ない場合には老後破綻に陥る可能性があるので注意が必要です。

老後の備えとして退職金が挙げられますが、住宅ローンの残債がまだある場合は退職金で一括返済するため、老後の資金としては使用できません。

また、年金に期待していても、定年まで勤めた夫と専業主婦の妻の1ヶ月の年金収入よりも1ヶ月の支出の方が4万円程度多いため、不足する分を補う必要があります。

65歳で定年退職して85歳まで20年間元気に過ごしたとすると、「4万円×12ヶ月×20年=960万円」不足することになります

現在の日本は高齢化によって、男女ともに平均寿命が80歳を超えています

病気や介護でさらに支出を伴う可能性もあるため、しっかりと老後に備えておくことが重要と言えるでしょう。

老後破産を防ぐための方法6選

老後破産を防ぐための方法6選

老後破産が生じる主な原因は、老後のための貯蓄ができていないことにあります

金融広報中央委員会が平成30年に実施した「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」では、70歳以上で預金残高がないと答えたのは18.3%という結果になっています。

そこで重要なのが貯金を残すことです。

貯金を残すための主な方法として、以下の6つが挙げられます。

  • 住宅ローンの見直し
  • 保険の見直し
  • 自動車の見直し
  • 通信費の見直し
  • 教育・習い事の見直し
  • 収入源の見直し

それぞれの方法について見ていきましょう。

住宅ローンの見直し

貯金を残すための1つ目の方法は住宅ローンの見直しです。

住宅ローンを契約する際には、固定金利と変動金利の2つから選びます。

変動金利の金利が低く設定されていることから変動金利を選ぶ人が多いと思いますが、金利が高くなると返済額も増えるので注意が必要です。

逆に、固定金利で契約していて金利が下がった場合も損をすることになります。

金利変動が生じて金利差が0.3%以上あるような場合には、借り換えや金利の引き下げといった選択があります。

そうすることによって、浮いた分を貯金に回せるでしょう。

保険の見直し

貯金を残すための2つ目の方法は保険の見直しです。

万が一の事態が生じた場合に備えて保険に加入している人や保険の加入を検討している人も多いと思いますが、複数の保険に加入しても保障範囲が重なっているなど、掛け金が無駄になっているケースがあります。

各ライフステージによって必要な保険は異なるため、状況に合った保険を選ぶだけでなく、掛け捨てではない積み立て型にするなど、支出を減らして貯蓄を増やすようにしましょう。

自動車の見直し

貯金を残すための3つ目の方法は自動車の見直しです。

頻繁に家族で出掛ける場合や車がないと不便な立地条件の場合には、どうしても一家に一台は車が必要です。

最近は、燃費のいい車や電気自動車なども登場しているため、長期的な支出の削減として車の買い替えも一つの方法と言えます。

また、特に車を所有しておく必要がないのであれば、レンタカーやカーシェアリングなどで自動車税を抑えれば、その分を老後の貯金に回せるでしょう。

通信費の見直し

貯金を残すための4つ目の方法は通信費の見直しです。

1人1台はスマートフォンを持っている現代では、通信費も大きな支出の1つと言えます。

これまでは、大手携帯電話各社から選ぶしか方法がありませんでしたが、最近では料金が安い携帯電話会社も登場しています。

大手電話会社である必要性が特になくなりつつあるため、携帯電話会社を見直しておけば月々の支出を抑えられるので老後の貯金に余裕が持てるようになるでしょう。

教育・習い事の見直し

貯金を残すための5つ目の方法は教育・習い事の見直しです。

教育・習い事の月謝は意外と大きな出費の1つです。

本当に塾に行くことによって成果が出ているのかどうか、習い事はやりたくてやっているのかどうかを見直すことも支出削減につながります。

また、教育に力を入れなかったことが原因で、進学先が私立になった場合にはさらに出費が増える原因になります。

有意義な支出なのかよく見直すことも重要と言えるでしょう。

収入源の見直し

貯金を残すための6つ目の方法は収入源の見直しです。

給与水準が低いままであるため、夫の収入が急に増加することは見込めません。

そのため、収入が少なくて貯金できないのであれば、収入を増やす方法を考える必要があります。

収入を増やす方法で最も手軽なのは、妻がパートなどで働くなど共働きをするということです。

確実に得られる収入が増えるため、老後の貯金に余裕が出るようになるでしょう。

勝ち組になるために資産運用を始める

勝ち組になるために資産運用を始める

金融広報中央委員会が平成30年に実施した「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」では、70歳以上で金融資産を保有していないと答えたのは28.6%という結果になっています。

老後破産せずに老後に安定した生活を送れる勝ち組になるには、年金以外の収入を確保することが重要です。

年金収入以外の収入を得る方法は主に以下の3つです。

  • 不動産投資
  • 投資信託
  • ソーシャルレンディング

それぞれの方法について見ていきましょう。

不動産投資

年金以外の収入を得る1つ目の方法は不動産投資です。

不動産投資をするにはある程度のまとまった資金が必要になると思っている人も多いと思いますが、条件を満たした場合は金融機関の融資を受けることができます

家賃収入の全てもしくは一部で返済を進めていって返済が完了した後は、家賃収入が私的年金代わりになります

また、まとまった資金が老後に必要になった場合は売却することで資金が得られるため、安心して老後を暮らせるようになるでしょう。

投資信託

年金以外の収入を得る2つ目の方法は投資信託です。

投資信託は少額から運用できるほか、運用のプロが代わりに国内外の株式や債券などに投資してくれるため、手間を省けるのが特徴です。

運用によって得られた利益や配当・利息などは、分配金という形で受け取れるため、老後の私的年金代わりになります

10%を超える利回りの投資信託もあるなど、手軽に始めやすい方法と言えるでしょう。

ソーシャルレンディング

年金以外の収入を得る3つ目の方法はソーシャルレンディングです。

まだ、広く認知されていませんが、ソーシャルレンディングとは社債のように企業に融資することで利息を得るという方法です。

投資信託は元本が保証されないため、運用しているファンドが破綻するリスクを伴います。

ソーシャルレンディングも基本的には元本が保証されませんが、中には担保などで元本が保証されるものもあるため、安心して老後の収入を確保できるでしょう。

まとめ

まとめ

退職後の収入の年金と支出を比較すると、支出の方が上回る結果になっているため、老後に何も備えていないと老後破綻する可能性が高いと言えます。

しかし、老後に備えると一口に言っても得られる収入に限界があるため、支出の見直しや他の収入減の確保をしなければなりません。

また、資産運用で年金以外の老後の収入を確保するという方法も挙げられますが、リスクを伴うため注意が必要です。

老後に安心して暮らせる勝ち組になるためにも、老後の準備を早めに済ませておくようにしましょう。

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