あなたは豊かな老後生活を送るために、老後資金がいくら必要か把握していますか?
もしも必要な老後資金の金額を把握していないなら、少し注意が必要。
公的年金だけでは、老後は毎月赤字が増える可能性が極めて高いのがその理由。
豊かな老後生活を送るためには、老後資金を計画的に準備する必要があるのです。
そこで、当記事では老後生活を豊かにするためのポイントをご紹介します。あなたの老後生活を想定した上で、適切な老後資金に関する知識を深めましょう。
老後生活・老後資金に対する不安
現在の日本では、老後生活・老後資金に対する強い不安を抱えている人が多いです。
しかし、なぜ皆はそれほどまでに老後生活や資金に関する不安を抱えているのでしょうか?
この項目では、世間の老後資金に関する不安意識の正体を解説します。
冒頭でお話したように、公的年金だけだと毎月赤字が生じる可能性が高いのが今の日本。
そこで、まずは現状の老後生活がどのようになるのか、イメージを共有しておきましょう。
①世間の老後生活や資金に関する不安意識は?
まずは世間の老後資金に対する不安意識をみてみましょう。
老後生活や資金に対する不安を抱えているのは、全体の何%程度なのでしょうか?
ある調査では、下記のような結果が出ているようです。
- 不安感あり:85.7%
- 不安感なし:12.8%
上記から、8割以上の人が老後生活や資金への不安を抱えているのがわかります。
②老後生活や資金を不安に感じる原因は?
上記の調査で「不安感あり」と回答した人は、なぜ不安を感じるのでしょうか?
そこで、主な老後生活・資金を不安に感じる具体的な原因も合わせてご紹介します。
あなたにも該当する不安の原因があるのではないでしょうか?
- 公的年金のみだと資金が不足する
- 公的年金だけでは日常生活に支障が出る
- 老後資金の準備が間に合わない
- 退職金や企業年金だけだと生活が苦しい
上記のように資金面で老後生活に不安を抱える人が多い結果となっています。
③老後は毎月いくらの生活資金が必要なのか?
老後に必要となる毎月の生活資金がいくら程度なのかも把握しておくべき。
夫婦2人の老後生活に必要となる生活資金の月間平均額は、23.5万円程度とされています。さらに豊かな老後生活を送るには、月間平均34.9万円程度は必要となるでしょう。
④豊かな老後生活にはさらに生活資金が必要!
豊かな老後生活を送るには、上記の金額に加えてさらに資金が必要になります。
しかし「豊かな老後生活」とは、具体的にどのような部分を指しているのでしょうか?
一般的には、下記のような項目にお金を使いたいという人が多いようです。
- 旅行
- レジャー
- 交際費
- 趣味・教養
- 日常生活のレベルを保つ資金
上記のような項目にお金を使いたい場合に、毎月34.9万円程度が必要となる見込みです。
老後生活の理想と現実には大きなギャップを感じている人は少なくありません。
⑤老後収支の予想&老後資金の現実
それでは続いて、高齢無職世帯かつ高齢夫婦無職世帯の毎月の収支も確認しましょう。
ここでは、下記のケースをモデルケースとしてご紹介しています。
- 夫が65歳以上
- 妻が60歳以上
- 夫婦のみ2人の世帯
- 無職世帯
上記ケースの高齢夫婦の、老後の月間収支を見ていきますs。
⑥老後資金は公的年金頼みだと毎月赤字!
高齢夫婦の毎月の実収入は主に公的年金で20.9万円となります。
しかし、老後生活には毎月の支出があることを忘れてはいけません。
実際に、老後生活では以下のような毎月の支出が予想されます。
- 毎月約23.5万円程度の最低老後生活費用
- 毎月約2.8万円程度の社会保険料などの非消費支出
上記の想定だと毎月26.3万円の支出が必要となります。
しかし、公的年金が20.9万円ということでは、毎月5.4万円が不足します。
この5.4万円が老後生活では、毎月赤字になってしまうのです。
⑦毎月5.4万円の赤字が生じることを想定した資金準備を!
老後生活では毎月5.4万円の赤字が生じることを理解してもらえたと思います。
つまり、公的年金だけでは、毎月赤字が増え続けてしまうということです。
その一方で日本人の平均寿命は以下のように発表されてます。
- 男性:81.09歳
- 女性:87.26歳
- 男女平均寿命:84歳
65歳で退職した場合、上記平均寿命まで19年間の老後生活があるのです。
この19年間を毎月5.4万円赤字で過ごし続けると、莫大な赤字になってしまいます。
実際に計算をしてみれば、老後資金を準備する必要性が理解できるでしょう。
毎月5.4万円の赤字が19年間続いた場合
- 5.4万円×12ヶ月×19年間=1,231万円
上記の金額は最低でも必要となる金額。
しかし、さらに豊かな老後を送ろうとする場合はさらに老後資金が必要。
豊かな老後生活にはさらに11.4万円が上乗せされるのです。以上からも、公的年金だけで老後生活を過ごすことの難しさが伺えます。
退職後は最低限の生活を送るだけでも精一杯。
公的年金だけでは豊かな老後生活は送れません。
だからこそ、老後生活の資金準備は非常に重要なことなのです。
老後生活に向けた資金準備は早いほど有利!
老後生活に向けた資金準備は早くスタートするほど有利になります。
退職後の老後生活を不安に感じないように、少しでも早く準備を始めましょう!
そこでこの項目では、老後生活の資金準備についてのポイントをご紹介します。
老後生活の資金を準備するためにも、意識的に取り入れてみてください。
①老後生活に向けて支出を減らして資金を貯める!
老後生活に向けて、支出を減らすことに慣れていきましょう。
支出を減らすことができれば、赤字を避けられる可能性も出てきます。
退職前の収入が高かった人ほど、支出が減らせないケースが目立ちます。生活レベルを急激に落とすことは現実的ではありません。
老後生活がスタートする前から支出を減らす訓練をしつつ、貯金に回しましょう。
支出を減らした分が貯金に回せるのは一石二鳥でメリットも大きいですよね。
②老後生活にローン返済を残さない!
老後生活にローン返済を残さないようにできるなら、それがベストです。
退職後にローンの返済が残ると、貯蓄は徐々に削られていくことは目に見えています。
繰上げ返済などで早期返済が可能なら、退職前にローン返済を済ませておくべき。さらに、お子様がいらっしゃるご家庭の場合は、教育費などの支出がある場合もあります。
この場合も同様に、退職前に整理をしておいた方が安定した老後生活を送れるでしょう。
③自営業は早期段階で積立制度を始めましょう!
自営業の方は、会社員・公務員の場合と異なり、退職金がありません。
また、厚生年金からの年金支給もありません。
反対に言えば、定年退職をする必要がないというメリットもあります。
上記メリット・デメリットを踏まえ、退職前に老後資金を計算して積立をしましょう。
計画的な老後生活資金の準備ができないと、老後に苦しむことになります。
④65歳までは退職せずに働く!
65歳まで働くことができれば、老後生活にも好影響を生み出せます。
年間の生活費が280万円だと仮定して例を挙げてみましょう。
- 60歳で退職した場合:65歳までの支出は1,400万円
- 65歳で退職した場合:65歳までの支出は150万円
ちなみに、上記65歳まで働く場合は250万円の年収を想定しています。
年収が少し下がることを想定しても、確実に老後生活に良い影響がありますよね。
65歳前に退職する方は、退職前に入念な計画を立てると良いでしょう。⑤公的年金制度に頼り過ぎないように!
繰り返しになりますが、公的年金制度に頼りすぎるのは非常に危険な考え方です。
近頃は「老後破産」という言葉も耳にするくらいです。
公的年金制度は万全とは思えませんし、現状の日本を見ると不安の方が大きいです。
公的年金に頼らない前提で老後生活に必要な資金を計算してみるのもいいでしょう。⑥投資の必要性を検討しよう!
老後生活の資金準備のために、資産運用・投資を行う人は少なくありません。
しかし、大前提として、投資はリスクが生じるもの。
中にはリスクが少ないものもありますが、リスクと利益が比例するのが投資です。
少ないリスクの投資は、早い段階から長期運用しなければ利益が生じません。
- どのような投資を行うべきか?
- そもそも投資は必要なのか?
- リスクを取るか?利益を取るか?
このように自分自身の投資に対する価値観を整理することが重要です。
まとめ
豊かな老後生活に必要な資金額&老後資金を準備するコツをご紹介しました。
公的年金だけでは、老後の豊かな生活は実現できません。
そのために、早い段階から老後資金を準備する必要性があるのです。
老後資金の準備は早くからスタートした方が圧倒的に有利になるといえます。今回の記事が、あなたの老後生活の資金準備の参考になれば幸いです。