「退職金や年金を使って老後をゆっくり過ごしたい」と考えている人も多いと思いますが、老後の備えをしっかりしておかないと、老後貧乏になる可能性があるので注意が必要です。

では、どうすれば老後貧乏にならずに済むのでしょうか?

そこで今回は、老後貧乏になりやすい人の特徴と老後貧乏にならないための方法について解説します

退職金や年金で資金が足りるとは限らない

退職金や年金で資金が足りるとは限らない

これから老後を迎える人の中には、老後は悠々自適に暮らすことを夢見ている人も多いと思います。

しかし、実際は老後貧乏に陥っている人が増えていることをご存知でしょうか?

「退職金や年金があるのに?」と思った人もいるかもしれませんが、退職金は住宅ローンの返済が残っている場合には、残債の支払いなどに充てるのであまり期待できません。

また、一般的な高齢無職世帯の支出と年金を比べると、貰える年金の額の方が下回っているため、退職金や年金だけでは生活費が足りない可能性が高いと言えます。

そのため、「退職金や年金があるから大丈夫」と老後の備えをしていない場合には、老後の収入が不足して老後破綻に陥る可能性もあるのでしっかりと老後に備えておくことが重要です。

老後貧乏になりやすい人の5つの特徴

老後貧乏になりやすい人の5つの特徴

老後貧乏は、誰でもなるというわけではありません。

老後貧乏になりやすい人には、以下の5つの特徴があります

  • 60歳で早期リタイヤする
  • 退職金の使い道が間違っている
  • 子供の教育や習い事に資金を掛け過ぎている
  • 現役時代と同様の生活を送っている
  • 孫や子供に対する援助が多い

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

60歳で早期リタイヤする

老後貧乏になりやすい人の特徴の1つ目は、60歳で早期リタイヤすることです。

退職する年齢は、年金の支給開始年齢が60歳であったことから以前までは60歳が一般的でした。

しかし、現在は年金の支給開始年齢が65歳に引き上げられたため、会社も退職する年齢を65歳に引き上げる、あるいは希望に合わせて65歳まで再雇用することになっています

65歳に引き上げられていない会社の場合は、本人が60歳での早期退職を求めると、本人の意思を尊重して早期退職できます。

しかし、早期退職しても年金が支給される65歳までの収入がなくなるため、退職金や貯金を切り崩しながら生活しなければなりません。

ただえさえ老後の生活費が不足すると言われているにもかかわらず、退職金や貯金を切り崩してさらに追い込んでいては、老後貧乏になると言えるでしょう。

退職金の使い道が間違っている

老後貧乏になりやすい人の特徴の2つ目は、退職金の使い道が間違っていることです。

年金収入だけでは不足するという理由で、定年退職後に退職金を元手に資産運用を始める人もいます。

退職金を使って資産運用を始めること自体は問題ではありませんが、退職金の額が大きいだけに金銭感覚が狂いやすくなるので注意が必要です。

また、「悠々自適な老後生活」と気持ちが緩んでしまい、老後の生活資金のことを考えずに外車を購入するなど、散在してしまう人もいます。

退職金の額が大きいため、貰った瞬間に気持ちが大きくなりがちですが、使い道を冷静に考えないと老後貧乏になるので注意しましょう。

子供の教育や習い事に資金を掛け過ぎている

老後貧乏になりやすい人の特徴の3つ目は、子供の教育や習い事に資金を掛け過ぎていることです。

教育熱心な親の場合には、小さい頃から私学に通わせる、あるいは塾や習い事に通わせるなど、何かと支出を伴いがちです。

ある程度お金に余裕がある中で教育や習い事に費やしている場合には問題ありませんが、余裕がないにもかかわらず費やしている場合には自分の首を絞めていることになります

教育や趣味に費やすことは大切ですが、もっと先を見据えておかなければいざという時のお金がなくて困ることになるので注意が必要です。

現役時代と同様の生活を送っている

老後貧乏になりやすい人の特徴の4つ目は、現役時代と同様の生活を送っていることです。

現役時代は安定した収入があるため、多少浪費しても問題ありませんが、退職後は得られる収入が大幅に少なくなるので注意が必要です。

例えば、嗜好品であるタバコやお酒、水道光熱費、スマホなどの通信費などは、現役時代はあまり気にしていない人が多いと思います。

しかし、老後も気にせず生活を続けた場合には年金だけでは足りず、結果的に貯金を切り崩しながら生活することになるので注意が必要です。

孫や子供に対する援助が多い

老後貧乏になりやすい人の特徴の5つ目は、孫や子供に対する援助が多いことです。

老後は退職金などのまとまった資金が得られるので気持ちに余裕が出ます。

そのため、孫や子供の教育費や住宅購入費などの援助をする人もいます。

援助自体は教育や習い事に費やすのと同じで問題ありません。

しかし、援助している費用が余裕のない中から拠出している場合には、老後貧乏を加速させることになるので注意しましょう。

老後貧乏を防ぐための方法とは

老後貧乏を防ぐための方法とは

老後の年金収入と平均支出を比べて老後貧乏になる可能性が高いことが分かっているため、そうならないように事前に対策を練っておくことで老後貧乏を防ぐことは可能です。

老後貧乏を防ぐための方法は主に以下の2つです。

  • 支出を減らす
  • 資産運用をする

それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

支出を減らす

老後貧乏を防ぐための方法の1つ目は、支出を減らすことです。

支出を減らすということは、考え方次第では収入が増えたのと同様の効果が得られます。

支出を減らす際のポイントとして挙げられるのが、支出の中に無駄な支出がないか探すことです。

例えば、そんなに車に乗っていないにもかかわらず車を所有し続けている、またはスマホの料金プランが高いなどです。

車は使っているかどうかに関係なく、所有し続けているだけで毎年自動車税が課せられるため、場合によっては売却を視野入れた方が良いと言えます。

また、最近は1人に1台スマホと言われていますが、以前のように大手の通信会社だけでなく、他の通信会社も参入してきていることから価格が安くなっています。

特にこだわりがないのであれば、契約プランを見直すことによって支出削減につながるでしょう。

資産運用をする

老後貧乏を防ぐための方法の2つ目は、資産運用をすることです。

資産運用をすると一口に言っても、資産運用の手段は様々です。

例えば、株式投資やFXなどでは大きな利益が期待できますが、元本割れのリスクが大きく、ある程度の知識が必要になります。

一方で、金投資や不動産投資などでは現物資産に対して投資するため、元本割れのリスクが少なく、そこまで専門的な知識を必要としません

銀行に預けてもほとんどお金が増えないことを考えると、貯金の一部を資産運用に回せば、少しでも老後の生活費を補えるでしょう。

まとめ

まとめ

「自分には退職金や年金収入があるため、老後貧乏とは無縁だ」と思っている人がいるかもしれませんが、いくら退職金や年金収入があっても、老後貧乏予備軍の可能性があります。

早期リタイヤを目指している人や老後に退職金で資産運用を始める人は、老後貧乏になる可能性が高いので特に注意が必要です。

老後貧乏を防ぐためには事前に対策を練っておくことが重要であるため、身近なところに潜んでいる無駄な支出を減らしながら、うまく資産運用で老後の生活費を確保していきましょう

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