結婚資金や出産資金、養育費や進学費、住居の購入資金や老後の資金など、人生には様々なタイミングで大きな支出が生じるため、お金に困らないためにも貯蓄しておくことが重要です。
しかし、貯蓄が重要と分かっていても、なかなかお金が貯まらなくて困っている人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、お金が貯まらない人の理由とその対処法について詳しく解説していきます。
年代別の平均貯蓄額とは
総務省統計局が公表した2017年の家計調査報告の結果を見ると、各年代の平均貯蓄額は、以下のような結果になっています。
- 40歳未満:602万円(うち負債1,123万円)
- 40代:1,074万円(うち負債1,055万円)
- 50代:1,699万円(うち負債617万円)
- 60代:2,382万円(うち負債205万円)
- 70歳以上:2,385万円(うち負債121万円)
報告によると、平均は1,812万円(うち負債517万円)となっていますが、各年代の結果を見ると、住宅ローンの残債などの影響から40歳未満は貯蓄額よりも負債額の方が上回っています。
しかし、年齢を重ねるごとに負債の割合は下がっていき、最終的に2,000万円程度の貯蓄が残っています。
お金が貯まらない人の5つの特徴とは
お金が貯まらない人の中には、「貰っている給料が少ないから貯蓄なんてできない」という人もいるかもしれませんが、日常生活を見直すことで、お金を貯めることにつなげられる可能性があります。
お金が貯まらない人には以下の5つの特徴があります。
- 家計簿をつける習慣がない
- 部屋などの整理整頓が苦手
- サービス精神が強い
- 計画性がない
- 貯蓄に対する意識が低い
それぞれの特徴について見ていきましょう。
家計簿をつける習慣がない
家計簿をつける習慣がない人は、お金の出入りに関して興味がないことを意味しています。
お金の動きを把握できていない人はいつまでたってもお金を貯めることができません。特に家計簿を付けない人に多いのが、給料から生活費を引いた分を貯蓄に回すという考えです。
この考え方になると、「まだ今月は余裕がある」と思ってしまい、必要以上の浪費につながってしまうと言えるでしょう。
部屋などの整理整頓が苦手
部屋が整理整頓できていないということは、それだけ物が溢れている=無駄な物にお金を費やしているということになるため、いつまでたってもお金を貯めることができません。
また、整理整頓ができないということはだらしない性格であるため、必要な物が散らかっていて見つけられない場合でも、「また買えばいいや」と、無駄な支出を増やす原因になると言えるでしょう。
サービス精神が強い
サプライズ好きな人は、相手を喜ばせようとしすぎて支出の割合が多くなってしまいます。
また、飲み会に行った時に太っ腹なところを見せようとして奢るなど、サービス精神が強い人も支出の割合が多くなるため、お金が貯まりません。
付き合いや人間関係を良くするために奢るといった行為はある程度必要とは言えますが、過度のサービス精神は自滅につながる可能性があるので注意しましょう。
計画性がない
お金が貯まったら車や家を買うといった考え方では計画性がなく、支出が増えた場合にはいつまでたってもお金が貯まらないため、車や家を買うことができません。
行き当たりばったりの貯蓄は、お金が必要になっても必要な金額が貯まっていないことが多いので注意しましょう。
貯蓄に対する意識が低い
「若いうちは給料が少ないからある程度の給料を貰えるようになってから貯蓄しよう」と貯蓄に対する意識が低い人もなかなかお金が貯まりません。
給料が増えるのは、生活に必要な費用が増えるためです。
そのため、貯蓄しようと思っても給料の増加に伴い支出も増えるため、結果的に後で苦労するでしょう。
お金を貯めるための5つの方法とは
お金は勝手に貯まっていくものではなく計画的に貯めていかなければ、いつまでたってもお金を貯めることができません。
お金を貯めるための主な方法は以下の5つです。
- 家計簿をつけるようにする
- 貯蓄用の銀行口座を分ける
- 目標を明確にする
- 貯蓄に対する意識を高める
- 節約や資産運用を実践する
それぞれの方法について見ていきましょう。
家計簿をつけるようにする
まずは、家計簿をつけてお金の流れを知ることが重要です。
お金の流れを知ると言っても、毎月支払われる給料はあまり変わらないため、支出の管理をしっかりと行うことです。
給料から生活費を引いて余った分を貯蓄に回すという考え方の人がいるかもしれませんが、それでは貯蓄の額が生活費に左右されることになります。
確実にお金を貯めたいのであれば、給料から貯蓄を引いて余った分を生活費と固定すれば、貯蓄主体の生活に変えることができるでしょう。
貯蓄用の銀行口座を分ける
給料が入る口座と貯蓄用の口座、カードや水道光熱費の引き落とし口座が同じだと、お金の管理が曖昧になってしまいます。
給料が入る口座と生活資金の引き落とし口座は同じでも全く問題ありませんが、貯蓄用の口座だけは分けておくことによって、確実にお金が貯まりやすくなると言えるでしょう。
目標を明確にする
「お金が貯まったら○○を買う」という考え方は、目標達成のためのプランが曖昧なため、結果的にいつまでたっても目標を達成できません。
確実にお金を貯めるには、○○を買うために「いつまでに」「いくらを」「どのくらいずつ」など、より目標を明確にすることが重要です。
そうすることによって、計画を実践しやすくなるため、以前よりもお金を貯めやすくなると言えるでしょう。
貯蓄に対する意識を高める
結婚資金や出産資金、養育費や進学費、住居の購入資金など、人生には様々なタイミングで大きな支出が生じるため、貯蓄に対する意識を高めておかないと、この大きな支出に全てを持っていかれることになります。
最終ゴールを老後の充実した生活とするならば、これらの支出を難なくクリアするような貯蓄計画をしっかり立てるなど、貯蓄に対する意識を高めることが重要と言えるでしょう。
節約や資産運用を実践する
給料から生活資金を引いた残りを貯蓄に回す場合には、給料以外の収入を増やす、あるいは生活資金を減らすことで貯蓄に回す金額を増やすことが可能です。
資産運用を実践する場合には、確実に貯蓄を行っていくためにも、リスクの少ないインカムゲインを対象とした資産運用を選択するのが無難と言えます。
例えば、株式投資の配当金や投資信託の分配金を狙った取引です。
また、生活資金を減らす方法としては、賃貸住宅なのであれば電気代を抑えることができるLEDの住居を借りる、新築するのであれば太陽光パネルを設置するなどが挙げられます。
まとめ
お金が貯まらない人は、給料が少ないのが原因ではなく、お金を貯めるための体制や環境が整っていないことが原因として挙げられます。
お金を少しでも貯めるには、「余裕がある時に貯める」という姿勢ではなく、明確な目標を持って、計画的に貯めていくことが重要です。
少し意識を変えるだけでも、貯蓄を増やすことにつながるため、まずは実践に移すことから始めましょう。