マイナス金利の導入や定年と年金の引き上げなどを理由に、老後の備えや少しでも給料を増やすために、お金の運用方法を知りたいと思っている人も多いのではないでしょうか?

しかし、お金の運用と一口に言ってもリスクを伴うため、簡単にできるものではありません。

そこで今回は、お金の運用を行うにあたって、どんなリスクがあるのか、どんなお金の運用方法があるのかについて詳しくお伝えします。

お金の運用が必須の時代になりつつある

お金の運用が必須の時代になりつつある

少子高齢化の影響で、年金が65歳まで引き上げられたのに合わせて、定年も65歳に引き上げられました

しかし、それでも不足する分を補いきれていないため、年金・定年ともに70歳に引き上げることが検討されています。

また、物価上昇による経済の活性化を目的としたマイナス金利の導入によるデフレ脱却が行われました。

結果的に日銀の金利が引き下げられていることで、各金融機関の預金金利も過去最低ベースにまで落ち込んでいます

 定年が引き延ばされても現役時代の給料が貰えるわけではなく、給与所得だけでは老後の費用を賄いきれない、銀行に預金しても増えない状況のため、お金の運用が重要性を増してきていると言えるでしょう。

お金の運用に関するリスクは主に3つ

お金に関するリスクは主に3つ

お金の運用を行うと一口に言っても、簡単なものではありません。

お金の運用を行うには、ある程度のリスクを伴います

お金の運用に関する主なリスクは以下の3つです。

  • 価格変動のリスク
  • 為替変動のリスク
  • 金利変動のリスク

それぞれのリスクについて詳しく見ていきましょう。

価格変動のリスク

価格変動のリスクとは、保有している株式などの運用商品の価格が上下することによって発生するリスクのことです。

保有している株式などの商品の価格が上昇した場合は利益が、下落した場合は損益が生じることになります。

 価格変動は、表裏一体の関係であるため、どちらに転じるのかを考えてから運用することが重要と言えるでしょう。

為替変動のリスク

為替変動のリスクとは、日本円で運用している場合は生じませんが、外貨建でお金の運用を行っている場合に発生するリスクのことです。

例えば、海外の株式を日本円で運用している場合は価格変動だけですが、外貨建で運用している場合は為替変動のリスクも生じます

 株式の価格と為替が上昇すれば、より大きな利益が手に入りますが、逆に両方が下落すると大きな損益を被るため、注意が必要と言えるでしょう。

金利変動のリスク

金利変動のリスクとは、景気や経済などの影響を受けて金利が変動するリスクのことです。

例えば、金利が上がると銀行預金を行う人が増えることで、債権の価格や債券を対象とした投資信託などの価格が下がるため、金利変動のリスクが生じます。

 現在のようにマイナス金利政策が導入されるほどの低金利の状態は、金利変動のリスクが高いため、債券投資には慎重になる必要があると言えるでしょう。

お金の運用で大切なポイントは3つ

お金の運用で大切なポイントは3つ

お金の運用を行っていく上で大切なのは、先ほどお伝えしたリスクをいかに抑えることができるかということです。

そこで、登場するのが以下の3つのポイントです。

  • 安全性
  • 収益性
  • 流動性

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

安全性

お金の運用を行うにあたって最も大切なのは、運用したお金が守られているかということです。

例えば、銀行の普通預金や定期預金に預けていて、もし銀行が倒産したような場合は、1金融機関につき合算して1,000万円まで保護されます

しかし、外貨預金として預けていて銀行が倒産しても保護されないため、1,000万円までの普通預金や定期預金と外貨預金を比較すると、前者の安全性が高いと言えるでしょう。

収益性

お金の運用で、利益が少ない運用方法と多い運用方法では利益が多い方がいいという人が多いのが一般的です。

例えば、銀行の普通預金に預けていても、メガバンクなどでは金利が0.001%となっていますが、配当のある株式を購入していると数%手に入ります

このように、収益性の高い運用方法の方が優れていると言えますが、収益性と安全性は表裏一体の関係です。

 収益性が高い場合には安全性が低く、収益性が低い場合には安全性が高くなっているため、総合的に考えて運用を行うことが重要と言えるでしょう。

流動性

お金の運用を行うにあたって、運用商品を手に入れて、必要な時に現金に戻そうと思ってもすぐに現金化できない場合があります。

例えば、不動産投資はすぐに現金化できない場合が多く、急な入用に対応できないため、取引が成立しやすい株式投資の方が安心です。

このように、流動性の高い運用方法の方が優れていると言えますが、流動性と収益性は表裏一体の関係です。

 流動性が高い場合には収益性が低く、流動性が低い場合には収益性が高くなっているため、総合的に考えて運用を行うことが重要と言えるでしょう。

お金の運用方法は主に4つ

お金の運用方法は主に4つ

お金の運用方法にはどのようなものがあるのでしょうか?

代表的な運用方法として以下の4つが挙げられます。

  • 銀行預金
  • 株式投資
  • 投資信託
  • 不動産投資

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

銀行預金

銀行預金は、資産運用の中では普通預金や定期預金が1,000万円まで保護されているため、安全性の高い運用方法と言えます。

しかし、収益性の高い外貨預金を選択した場合は、為替変動のリスクが生じることになるため注意が必要です。

最近は、実店舗を構えるメガバンクよりも、インターネットバンクの方が金利も優遇されていることが多くなっています。

 どこの金融機関のどの商品を選ぶかによって、運用の結果が大きく異なってくるため、よく考えてから運用しましょう。

株式投資

株式投資は、ポピュラーなお金の運用方法です。

11月9日において上場されている企業は3,640社(日本取引所グループ参照:https://www.jpx.co.jp/listing/co/index.html)で、それだけの企業の中から選べるため、リスクをコントロールしやすいと言えます。

しかし、中には1日の取引高が少なく流動性の低い銘柄もあります。

 流動性が低いとすぐに現金化できないリスクを伴うことになるため、会社の業績だけでなく、1日の出来高など、必要な情報をしっかり入手してから運用しましょう。

投資信託

株式投資は、先ほども触れたように3,640社の中から投資先の企業を選ぶ必要があるだけでなく、チャートを見て価格変動を予想するなど専門的な知識が必要になります。

そこで登場するのが投資信託です。投資信託とは、資産運用のプロが個人に代わってお金の運用を行ってくれます

 しかし、手数料が他の運用方法よりも高く、収益性が低くなるのでよく考えてから運用しましょう。

不動産投資

不動産投資は、安定した家賃収入を得られるため、収益性の高い運用方法です。

また、もし貨幣価値が下がって、100円で購入できていたものが200円出さなければ買えなくなったとすると、2倍の資金が必要ですが、現金が不動産に変わっているとその影響を受けません。

 現金化する際は、2倍の資金として受け取れるという貨幣価値の変動にも対応していますが、流動性が低いため、それらを考慮した上で運用する必要があるでしょう。

まとめ

まとめ

一昔前までは、銀行の金利が良かったため、1億円を銀行に預けていると、利息だけで生活できると言われていました。

最近では、マイナス金利政策が導入されるほどの低金利に突入しているほか、少子高齢化の影響で年金・定年の引き上げが行われ、老後のためにお金の運用が必要になっています。

しかし、お金の運用と一口に言っても、様々なリスクがあります。

それらのリスクを抑えるために注意しなければならないポイントを抑えるほか、数多くある運用方法の中でどれが自分に合っているのかしっかりと考えてから運用を行うようにしましょう。

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