生活費の足しや老後の資金作りのために、資産運用でお金を増やすことを考えている人も多いでしょう。

資産運用の知識がないので、銀行に預けて少しでも利息を付けるという人もいると思いますが、銀行に預けて本当にお金が増えるのでしょうか?

そこで今回は、生活費の足しや老後の資金作りのために銀行でお金を増やすという選択が適しているのかについて解説します。

銀行預金で資産運用をすべきかどうか、ぜひチェックしてみてください。

銀行でお金を増やすことはできる

銀行でお金を増やすことはできる

お金を増やす方法と聞くと、株式投資や不動産投資、FXや投資信託などの資産運用を思い浮かべる人が多いでしょう。

しかし、銀行預金も預金に対して利息が付与されるため、立派な資産運用の1つと言えます。

昭和の終わりから平成のバブル最盛期には、不動産や株価が急騰して物価が上昇するのを抑えるために、銀行の定期預金の利率が6~8%台となっていました

そのため、この頃は1億円稼いで定期預金にすれば、毎年利息として600~800万円が手に入るため、早期退職を目指して働いていた人も多い時代でした。

しかし、世界経済の減速でバブルが崩壊した後は金利が右肩下がりになっており、2016年1月にマイナス金利政策が導入されてからは過去最低水準の金利となりました

そのため、以前よりも銀行預金の魅力が薄れてしまっていると言えるでしょう。

銀行にお金を預けるメリット

銀行にお金を預けるメリット

利率の低下によってお金を増やす方法としての銀行預金の魅力が薄れていますが、銀行にお金を預けることにメリットはあるのでしょうか?

銀行にお金を預けるメリットは以下の3つです。

  • 必ず利息が得られる
  • 元本保証がついている
  • 資金の拘束性が低い

それぞれのメリットについて見ていきましょう。

必ず利息が得られる

メリットの1つ目は必ず利息が得られることです。

例えば、株式投資やFXは、価格変動を予測して差益を得る運用方法ですが、価格変動の予測が外れると、利益が得られなくなる・損失を抱えるので注意が必要です。

しかし、銀行にお金を預けると、表示されている利率分の利息は必ず得られます

多少の変動はあるものの、安定して利息を得られるため、確実にお金を増やすことを考えている人には適していると言えるでしょう。

元本保証がついている

メリットの2つ目は元本保証がついていることです。

例えば、株式投資やFXは投資判断を誤ると損が発生して元本割れになります。

また、株式投資は購入した株式を発行している企業が上場廃止や経営破綻に陥ると、価値が0円になってしまいます。

しかし、銀行にお金を預けると、もし預けている銀行の経営が悪化して破綻した場合でも、預金保険機構によって1金融機関につき元本1,000万円までとその利息が保証されます

元本保証の範囲である1,000万円を上回らないように各銀行に分散して預金していれば、リスクを抑えながらお金を増やすことにつながるでしょう。

資金の拘束性が低い

メリットの3つ目は資金の拘束性が低いことです。

例えば、不動産投資は現金が不動産に変わるため、資金が拘束されやすく簡単には現金化できません。

株式投資も流動性が低い銘柄は売買が成立しにくいほか、売買成立後も証券会社から金融機関にお金を移すまでに時間がかかるため、資金の拘束性が高いと言えます。

しかし、銀行にお金を預けると、普通預金であればすぐに引き出せます

そのため、急にまとまった資金が必要な時でも、すぐに引き出して利用できるので万が一のトラブルにも対応しやすいことがメリットと言えるでしょう。

銀行でお金を増やす主な方法5選

銀行でお金を増やす主な方法5選

銀行でお金を増やす方法と聞くと、普通預金や定期預金を想像する人が多いと思いますが、その他にもお金を増やす方法はあります。

それぞれに特徴が異なるため、どの運用方法を選ぶかが重要です。

銀行でお金を増やす主な方法は以下の5つです。

  • 普通預金
  • 定期預金
  • 外貨預金
  • ファンドラップ
  • 投資信託

それぞれの方法について見ていきましょう。

普通預金

1つ目の方法は普通預金です。

普通預金とは、金利が低いというデメリットはあるものの、自由にお金を出し入れできる預金方法なので資金の拘束性が最も低いと言えます。

例えば、三井住友銀行三菱東京UFJ銀行といった大手銀行の普通預金金利は、0.001%とかなりの低水準となっています。

一方で、ネット銀行である住信SBIネット銀行は0.01%、楽天銀行は0.02%と大手銀行の10倍以上の利率となっています。

バブル全盛期と比較すると低水準と言えますが、ネット銀行をうまく活用すれば、効率良くお金を増やすことにつながるでしょう。

定期預金

2つ目の方法は定期預金です。

定期預金とは、金利が普通預金よりも高いというメリットがあるものの、原則途中解約できないため、資金の拘束性が高いと言えます。

例えば、三井住友銀行や三菱東京UFJ銀行といった大手銀行の定期預金金利は、預入期間にかかわらず一律で0.01%と普通預金金利の10倍となっています。

一方で、ネット銀行である住信SBIネット銀行は0.02%、楽天銀行は最大0.140%という結果になっています。

同じ期間預けることを考えると、その違いは明確であるため、普通預金や定期預金でお金を増やす場合には、金利の高い金融機関を選ぶことが重要と言えるでしょう。

外貨預金

3つ目の方法は外貨預金です。

外貨預金とは、日本円として預金するのではなく外貨として預金する方法です。

外貨預金のメリットは、為替変動によって預金時よりも円安になると差益が得られるほか、金利が高いものが多いため効率良くお金を増やせるということです。

しかし、外貨預金にはデメリットも伴います。

預金時よりも円安になった場合には利益が生じるので問題ありませんが、円高になった場合には損失が生じるため、元本割れになる可能性があります

また、預金保険機構の元本保証の対象は、普通預金と定期預金で外貨預金は含まれていないので注意が必要と言えるでしょう。

ファンドラップ

4つ目の方法はファンドラップです。

ファンドラップとは、銀行にいる資産運用の専門家が代理で資産の運用や管理をしてくれる運用方法です。

ファンドラップのメリットは、普通預金や定期預金、外貨預金よりも大きな利益が期待できるほか、専門家に全て任せるので運用の手間を省けることです。

一方、いくら専門家が代わりに運用してくれると言っても、失敗する可能性もあるなど、元本割れのリスクを伴うことがデメリットとして挙げられます。

リスクが大きくなるため、リスクを負ってでも大きくお金を増やすか、リスクを抑えながら確実にお金を増やすかよく考えてから選ぶようにしましょう。

投資信託

5つ目の方法は投資信託です。

投資信託とは、ファンドラップとは異なり、資産運用のプロであるファンドに投資家が資金を提供して、代理で運用してもらうという運用方法です。

投資信託のメリットは、ファンドラップと同様に大きな利益が期待できるほか、専門家に全てを任せるので運用の手間を省けることです。

銀行は数多くある投資信託の商品の中から、商品を提案するといったコンサルティングをしてくれますが、投資信託もファンドラップと同様に元本割れのリスクを伴うので注意が必要です。

お金を増やすことを重視するかリスクを抑えることを重視するかをよく考えてから始めましょう。

まとめ

まとめ

銀行は元本保証がついているほか、必ず利息が得られるため、確実にお金を増やすことを目指す人に適していると言えます。

また、銀行でお金を増やす方法は、普通預金や定期預金、外貨預金などのお金を預けておく運用方法だけではありません。

ファンドラップや投資信託などの預けたお金を運用して増やす運用方法もあります。

普通預金や定期預金は比較的リスクが低い分、得られる利益も少なく、外貨預金やファンドラップ、投資信託はリスクが高い分、得られる利益が多いという特徴があります。

それぞれにメリットとデメリットがあるため、銀行でお金を増やすことを考えている人はメリットやデメリット、リスクなどを総合的によく考えてから運用方法を選びましょう。

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