生活資金の足しや老後の備えなどの理由でお金を増やすことを検討している人の中には、投信積立に興味を抱いている人も多いのではないでしょうか?

投信積立も株式投資と同じ資産運用の方法の1つですが、銀行預金のように元本保証がない場合は、リスクを伴うので注意が必要です。

そこで今回は、投信積立とはどのような運用方法なのか、その特徴とポイントについて解説します

投信積立とは

投信積立とは

投信積立とは、運用方法の1つである投資信託を一定額ずつ定期的に積み立てることです。

投資信託とは、国内外の株式や債券の運用を行っているファンドに資金を預けて代わりに運用を行ってもらい、運用で得た利益を分配金として受け取る運用方法です。

投資信託と一口に言っても、種類が数千種類あるため、運用するファンドを選ぶのに時間がかかります。

しかし、ファンドを選んで投信積立を申し込んだ後は、全て自動で積み立てを行ってくれるため、手間をかけずにお金を増やすことが可能です。

投信積立のメリット

投信積立のメリット

投信積立には投資信託と同じメリットがありますが、投信積立特有のメリットもあります。

投信積立のメリットは以下の3つです。

  • 少額から運用できる
  • ドルコスト平均法によるリスク軽減
  • 分散投資によるリスク軽減

それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

少額から運用できる

投信積立のメリットの1つ目は、少額から運用できることです。

株式投資を始める場合には、数十万円から数百万円のまとまった資金が必要になる一方で、投信積立を始める場合には100円から積み立てられます

投信積立は少額から始められるため、「資産運用の自己資金が少なくてなかなか資産運用を始められない」という方でも、気軽に始めやすい運用方法と言えるでしょう。

ドルコスト平均法によるリスク軽減

投信積立のメリットの2つ目は、ドルコスト平均法によってリスクを軽減できることです。

ドルコスト平均法とは、一定額ずつ定期的に購入することで、価格が高いと購入量が少なく価格が安いと購入量が多くなるため、購入価格を平均化することです。

資産運用では高値で掴んでしまって損が出てしまう価格変動のリスクを伴います。

しかし、ドルコスト平均法であれば、タイミングをずらすことで購入価格を平均化できるため、価格変動のリスクを抑えながら運用できるでしょう。

分散投資によるリスク軽減

投信積立のメリットの3つ目は、分散投資によってリスクを軽減できることです。

例えば、株式投資を自身で行う際は、ある程度まとまった資金が必要になることから1つの株式を選んで集中投資することになりやすいという特徴があります。

しかし、株式を発行している企業の業績が悪い場合は、その影響を1点に集中して受けてしまいます。

投資信託は、国内外の複数の株式を組み合わせるだけでなく債券も組み合わせる分散投資です。

分散投資であれば、株式を発行している企業の業績が悪い場合でも、影響を最小限に抑えられるため、ドルコスト平均法と同様に価格変動のリスクを抑えながら運用できるでしょう。

投信積立のデメリット

投信積立のデメリット

投信積立は、リスクを軽減しながら少額から運用できるため、自己資金が少ない人も初めて運用を始める人も比較的手軽に始められる運用方法と言えます。

では、投信積立にはどんなデメリットがあるのでしょうか?

投信積立のデメリットは以下の2つです。

  • 運用にかかるコストが大きい
  • 元本保証がない

それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

運用にかかるコストが大きい

投信積立のデメリットの1つ目は、運用にかかるコストが大きいことです。

株式投資では、購入時と売却時の手数料だけで済みます。

しかし、投資信託では購入時と売却時の手数料が発生するだけでなく、運用を代わりに行ってもらうファンドに対して報酬を支払う必要があります。

購入時の手数料と売却時の手数料も、自身で株式投資を行う場合よりも高く設定されていることが多いのが特徴です。

また、報酬は利益の有無に関係なく発生するため、現状維持ではコストで資金がなくなっていくので注意しましょう。

元本保証がない

投信積立てのデメリットの2つ目は、元本保証がないことです。

銀行預金は預金保険機構が元本を保証してくれるため、金融機関が破綻した場合でも元本1,000万円とその利息まで保証してくれます。

しかし、投資信託は元本が保証されていません

いくら運用のプロが代わりに運用を行ってくれると言っても、運用結果がマイナスになる可能性もあるので注意しましょう。

投信積立でお金を増やす時のポイント3選

投信積立でお金を増やす時のポイント3選

投信積立にはメリットだけでなくデメリットもあるため、デメリットとどう向き合うかが重要です。

投信積立でお金を増やす時のポイントは以下の3つです。

  • 集中投資も組み合わせる
  • NISAを活用する
  • iDeCoを活用する

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

集中投資も組み合わせる

お金を増やすポイントの1つ目は、集中投資も組み合わせることです。

ドルコスト平均法は価格変動リスクを抑えられる一方で、短期的な利益を得るのに適していません

そのため、資産運用で大きな利益を得たい場合は、価格が安いと確信が持てるタイミングで積極的に投資を行うこともポイントです。

長期的にお金を増やしたいのであれば、ドルコスト平均法でリスク管理を徹底し、短期的にお金を増やしたいのであれば集中投資を組み合わせるなど、目的に応じて運用方法を選ぶことが重要と言えるでしょう。

NISAを活用する

お金を増やすポイントの2つ目は、NISAを活用することです。

NISAとは、少額投資非課税制度のことで、制度で決められた範囲の運用であれば運用益にかかる税金が非課税になるという制度です。

NISAは、1年120万円の5年間で最大非課税枠が600万円、つみたてNISAは、1年40万円の20年間で最大非課税枠が800万円となっています。

NISAは投資対象が国内株式、投資信託、外国株式となっていますが、つみたてNISAは特定の投資信託に限られています。

長期的に積み立てを行う投信積立でつみたてNISAを活用すれば、利益に対して節税効果が期待できるでしょう。

iDeCoを活用する

お金を増やすポイントの3つ目は、iDeCoを活用することです。

iDeCoとは、個人型の確定拠出年金のことです。

投資信託といった対象の金融商品の中から運用を行う商品を選択して、毎月一定額を購入します。

NISAは運用益が非課税になるというメリットとがありましたが、iDeCoは運用益が非課税になるだけでなく、掛け金は所得控除、年金を受け取る時は退職所得控除や公的年金控除等が適用できるため、大きな節税効果が期待できます。

しかし、NISAはいつでも資金を引き出せられるのに対して、iDeCoは原則60歳まで資金を引き出せないように制限がかけられています。

掛け金を多くしたことによって生活資金が不足しないように注意が必要と言えるでしょう。

まとめ

まとめ

投信積立は、投資信託を一定額ずつ定期的に購入するという資産運用の手段ですが、運用のプロが代わりに運用してくれるため、資産運用の手間を省くことが可能です。

少額から投資できる、リスクを軽減できるというメリットがある一方、コストが多くかかる、元本保証がないというデメリットもあるため、デメリット対策をしっかり行うことが重要です。

集中投資を組み合わせる、NISAやiDeCoを活用して投信積立のデメリットをカバーしながらお金を増やすようにしましょう。

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