少しでも資産を増やすために資産運用を検討している人も多いと思います。資産運用にはどんな方法があるか調べていて、投資と投機という言葉を目にしたことがある人もいると思います。

投資と投機は「資と機」の漢字が1文字異なっていますが、意味する内容も大きく異なるのでしょうか?

そこで今回は、投資と投機は何が違うのか、投資と投機の違いについて解説します

投資と投機は何が違う?

投資と投機は何が違う?

収入を増やすため、老後を安心して暮らすことを目的として資産運用を検討している人は多いと思います。

資産運用と一口に言っても、株式投資や不動産投資、投資信託、FXなど多くの運用方法があります。

中には、大きなリターンが期待できる一方、高いリスクを背負うものもあるため、始める前にしっかりと知識を身につけておくことが重要です。

資産運用について色々調べていると、投資と投機という言葉が出てきて、それぞれの違いが分からないという人もいると思います。

資産運用を始めるにあたり、まずは投資と投機の違いが何なのかを見ていきましょう。

投資とは

投資とは、資産をじっくりと育てる資産運用の手段のことです。

基本的には資産を長期的に保有することを目的としており、複利効果をうまく活かしながら資産を増やしていくのが投資の特徴です。

資産運用には必ずリスクが生じますが、投資ではリスクを考慮しながら無理のない範囲で運用することを目的としています

また、急な価格変動が生じても振り回されることなく、常に長期的な視点で相場を判断し、安定した利益を目指していきます。

投機とは

投機とは、到来した機会を最大限に活かしながら行う資産運用の手段のことです。

とにかく到来したチャンスを活かしながら利益を得るため、短期間に複数回の売買を繰り返すのが投機の特徴です。

資産運用には必ずリスクが生じますが、リスクを大きくとって一発を狙う、最大限に利益を得ることを目的としています

また、急な価格変動が生じた場合は、大きな勝負を仕掛けており、振り回されてしまうので十分に注意が必要です。

投資のメリット・デメリット

投資のメリット・デメリット

投資と投機の違いは分かりましたが、投資を選んだ場合はどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

投資を選んだ場合の主なメリットとデメリットとして以下の3つが挙げられます。

  • 安定した利益が期待できる
  • 取引コストを少なく抑えることができる
  • 短期の取引で大きな利益は期待できない

それぞれについて詳しく解説します。

安定した利益が期待できる

投資は、リスクを抑えながら長期的に資産運用を行うことを目的としています。

そのため、投資を選んだ場合には、安定した利益が期待できることがメリットとして挙げられます。

「億り人になりたい」といったように、投資で一発逆転を目指すことはほぼ不可能ですが、堅実にコツコツ資産を増やしていくことは可能です。

資産運用によって少しでも収入を増やしたい、老後の生活費の備えにしたいという場合は、投資を選んだ方が良いと言えるでしょう。

取引コストを少なく抑えることができる

株式投資やFXなどの資産運用を選んだ場合には、1回の取引ごとに手数料がかかるため、取引回数が増えれば増えた分だけ取引コストが多くなります。

投資では、基本的に資産を長期的に保有することで利益を得ることを目的としており、取引回数を少なく抑えられることから取引コストも少なく抑えることが可能です。

資産運用を行った場合の無駄な支出を減らせるため、支出を減らした分だけ利益を増やすことが期待できるのが投資の魅力と言えるでしょう。

短期の取引で大きな利益は期待できない

先ほども触れたように、投資は基本的に資産を長期的に保有することで利益を得ることを目的としています。

また、資産運用によって伴うリスクを少しでも抑えるために、ローリスク・ローリターンの運用方法を選ぶのが一般的です。

そのため、短期の取引では大きな利益はほとんど期待できません。

また、短期で決済すると反対にリスクが高まる可能性もあるので注意が必要です。

投資を選んだ場合、長期的に運用するということが大前提なので、途中で資金確保のために無駄な解約を行わないためにも、余裕資金で投資を行うことを忘れないようにしましょう

投機のメリット・デメリット

投機のメリット・デメリット

投資には、安定した利益が期待できる・取引コストを抑えられるなどのメリットがある一方、短期の取引で大きな利益は期待できないといったデメリットがありました。

では、投機にどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

投機を選んだ場合の主なメリットとデメリットとして以下の3つが挙げられます。

  • 1回の取引で大きな利益が期待できる
  • 生じる損失が大きくなる可能性がある
  • 取引コストが大きくなりやすい

それぞれについて詳しく解説します。

1回の取引で大きな利益が期待できる

投機では、リスクを承知の上で一発逆転を狙うような資産運用を行います

2018年には、仮想通貨バブルが生じ、100倍以上に価格が上昇する仮想通貨が数多く誕生しました。

その結果、資産が1億円を超える「億り人」も数多く誕生しました。

このように、一時的な相場の大きな流れに便乗して大きな利益を得ることができるのが投機の大きなメリットと言えます。

そのため、リスクを抑えながらコツコツと資産を増やしていくのではなく、リスクを承知の上で資産を大幅に増やしたい人は、投資よりも投機を選んだ方が良いと言えるでしょう。

生じる損失が大きくなる可能性がある

投機は、リスクを承知の上で大きな勝負に出るため、それが失敗に終わった場合には大きな損失を抱える可能性があるので注意が必要です。

例えば、2018年に仮想通貨バブルが生じましたが、2019年になってすぐ仮想通貨バブルが崩壊しました。

そのため、「仮想通貨バブルに乗ろう」と投機を検討していたものの、参入のタイミングを誤った人たちの中には、資産を大きく減らしてしまった人たちもいます。

また、リスク管理が行き届いていないことが原因で、リーマン・ショックのような大暴落に巻き込まれて借金を背負ってしまう人も。

投機は投資よりも大きな利益を得るためにまとまった金額を動かすことも多いため、損が生じた場合のダメージも大きくなるということを覚えておきましょう。

取引コストが大きくなりやすい

投機は機会を見つけた場合に細かく決済を繰り返しますが、決済ごとに手数料が発生する投資方法を選んだ場合、取引コストが大きくなりやすいので注意が必要です。

取引コストが大きくなるということは、効率の悪い運用方法と言えます。

そのため、投機を選んで資産運用を行う場合には、なるべく取引コストが少ない運用方法を選択する、取引コストの少ない業者を利用することが重要と言えるでしょう。

まとめ

まとめ

投資と投機の大きな違いは、長期的な視点でリスクを抑えながら堅実に資産を増やすのか、短期的な視点でリスクを承知の上で大きく資産を増やすのかという点です。

投資と投機は、どちらか一方が悪いというものではありません。

堅実に少しずつでも資産を増やしたいという人は投資を選んだ方が良いと言えます

一方で、資産をできる限り大きく増やしたいという人は投機を選んだ方が良いと言えます。

このように、資産運用の目的によって投資と投機のどちらを選ぶか異なるため、何の目的で資産運用を始めようとしているかよく考えてから選びましょう。

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