少しでも資産を増やしたい人は、株式投資や投資信託といった資産運用を行っているのが一般的です。
これらの運用方法は、株式を発行している企業や投資信託会社が破綻すれば、資産価値が0になるというリスクを伴います。
しかし、不動産や金などの現物資産を購入する運用方法は、そのようなリスクがありません。
時計を購入することも現物資産への投資の1つで、注目されています。
そこで今回は、時計は資産運用になるのか、そのメリットとデメリットについて解説します。
時計は資産運用になる?
資産運用と聞くと、株式投資や投資信託などの取引を行って大きな利益を得る運用方法を思い浮かべる人が多いと思います。
しかし、これらの運用方法は、大きな利益が期待できる一方、企業が破綻して資産が0になるリスクを伴います。
そこで注目を集めているのが現物資産に投資する不動産投資や金投資です。
不動産や金は、価値が下落して資産が0になることがまずありません。物価の上昇に伴ってお金の価値が下落するインフレ対策にもつながります。
現物資産であれば、何でもいいというわけではありません。
ある程度の資産価値が高いものでなければ、時間が経つとともに資産価値が下落します。そこで登場するのが時計です。
時計は実用的で、ブランドであれば時間の経過とともに価値も上がる傾向があるため、資産運用の手段として注目されています。人気のブランド時計5選
ブランド時計と一口に言っても、数多くのブランド時計があります。
ブランド時計の中には、価格は高くても、時間の経過とともに資産価値は低くなるものもあるので注意が必要です。
資産価値が下がりにくい人気のブランド時計は以下の5つです。
- ロレックス
- パネライ
- ウブロ
- オーデマピゲ
- パテックフィリップ
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
ロレックス
ロレックスは、創業から100年が経過した老舗時計ブランドです。
100年を経過しても資産価値が下落せずに安定しており、知名度も高いという特徴があります。また、過去に販売されたアンティークモデルの価格が上昇するだけでなく、新作モデルでも入手が困難なタイプに関しては定価よりも高く取引されるケースがあります。
大きく価格が崩れる可能性が低いため、資産運用の手段として時計を取得するのであれば、ロレックスはおすすめのブランド時計と言えるでしょう。
パネライ
パネライは、第二次世界大戦にて軍用時計として扱われていた歴史を持つほか、一時は流行モノとして扱われていた歴史も持っています。
しかし、経営者が供給量をうまくコントロールすることによって、セレブが愛用する時計としての地位を確立。
その効果もあって、現在ではロレックスと同様に、購入後に価値が上がる時計として注目を集めています。
ウブロ
ウブロは、ロレックスのような老舗時計ブランドではなく、1980年に創業された新興時計ブランドです。
時計の素材に、セラミックやシリコンなどを使用していることから「新時代の時計」として注目されています。
さらに価値の上昇が期待されるブランド時計の1つです。
オーデマピゲ
オーデマピゲは、ロレックスと同様、100年以上の歴史を誇っている老舗時計ブランドです。
1875年の創業から家族経営を貫いているという特徴があります。
海外では時計ブランドとして有名ですが、日本では意外と知名度が低いため、知らない人も多々います。
品質の良さとブランドの歴史から価値が下がる可能性は低いため、資産運用の手段として時計を取得する場合は、オーデマピゲはおすすめのブランド時計と言えるでしょう。パテックフィリップ
パテックフィリップは、外観だけでなく時計としての精度も世界最高峰レベルのブランド時計です。
ロレックスやオーデマピゲと同様、100年以上の歴史を持っています。
資産価値が下がらない要因には、洗練された外観や時計の精度だけでなく、永久修理というアフターサービスの良さも挙げられます。
アンティークモデルになると、部品の欠品で修理できなくなって、コレクション用になってしまう時計があることを考えると、末永く所有しておきたいブランド時計の1つと言えるでしょう。
時計を資産にする3つのメリット
現物資産としてブランド時計を取得することが注目を集めていることは分かりましたが、時計を資産にするメリットはあるのでしょうか?
時計を資産にするメリットは以下の3つです。
- 資産価値が下がりにくい
- 資産価値が上がる可能性がある
- 流動性が高く換金しやすい
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
資産価値が下がりにくい
現物資産の全ての資産価値が下がりにくいというわけではありませんが、不動産や金、厳選されたブランド時計は、資産価値が下がりにくいと言えます。
例えば、300万円のブランド時計を購入して、10年所有して280万円で売却できた場合は300万円の価値のある時計を1年2万円で使用できたことになります。
仮に売却することになっても、損をしにくいと言えるでしょう。資産価値が上がる可能性がある
現物資産の中でも不動産や金、ブランド時計は、希少性や需要が上がることで資産価値が上がる可能性があります。
現金をブランド時計に交換して所有していれば、将来的にプレミアが付いて、大幅な価値の上昇も期待できるでしょう。流動性が高く換金しやすい
現物資産の不動産は、価格が高いということもあるため、売却したくてもそう簡単には買い手が見つかりません。
しかし、人気のあるブランド時計はコレクターの需要があります。
そのため、直接買い手を見つけることも可能ですが、買い取り業者が高値で買い取ってもらうことも可能です。
急にお金が必要になった時にも現金化しやすいのはメリットと言えるでしょう。時計を資産にする2つのデメリット
ブランド時計を資産にすることには、資産価値が下がりにくい・資産価値が上がる可能性があるというメリットがありましたが、デメリットはあるのでしょうか?
時計を資産にするデメリットは以下の2つです。
- 必ず価値が上がるとは限らない
- メンテナンス費用がかかる
それぞれのデメリットについて詳しく説明します。
必ず価値が上がるとは限らない
ブランド時計で人気のあるモデルは、値下がりしにくく、価値が上がる可能性が高いと言えます。
しかし、必ず価値が上がるとは言い切れません。
例えば、何らかの理由によってブランドの名に傷が付くような事態が生じた場合は、時計の価値が下がる可能性があります。
時計を資産として所有する場合には、そのようなリスクを伴うことを覚えておきましょう。
メンテナンス費用がかかる
時計は、時間の経過とともに少しずつ劣化していきます。
そのため、オーバーホールと呼ばれる定期的なメンテナンスが必要になります。
しかし、このオーバーホールは基本的には有償で、定期的に行うと費用がかさむので注意が必要です。
仮に、製造が終わっていて部品の入手が困難になった場合は、メンテナンス費用が膨大になる可能性も。
購入時の費用だけでなく、メンテナンス費用のことも考慮しながら時計を選びましょう。
まとめ
株式投資や投資信託は、最悪の場合は資産が0になるリスクを伴っています。
しかし、現物資産に投資する不動産投資や金投資は、資産が0になるリスクはほぼないため、安心できる運用方法と言えます。
時計も現物資産に投資する選択肢の1つです。
厳選されたブランド時計の場合には、価値が下がりにくく、プレミアが付くと価値の上昇が期待できます。
しかし、価値が上がると保証されていない、メンテナンス費用がかかるというデメリットもあるため、それらをよく理解してから時計を購入しましょう。