資産運用と一口に言っても、株式投資や投資信託、不動産投資など多くの種類があります。
そのため、それぞれの運用方法の違いがあまり分からず、どれを選べばいいのか分からない人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、資産運用の方法について、どのようなものがあるかだけでなく、それぞれのメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
資産の増やし方は全部で2つ
資産運用を行うことによって、資産を増やしていきますが、資産の増やし方は大きく2つに分けることができます。
資産の増やし方は以下の2つです。
- インカムゲインとは
- キャピタルゲインとは
それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
インカムゲインとは
インカムゲインとは、運用商品を保有しておくだけで定期的に利益が得られるというものです。
保有しているだけで利益を得られるため、確実性が高いというメリットがあるものの、確実に貰うことができる分、得られる利益が少ないというデメリットがあります。
例えば、預貯金や債券における利子や不動産投資における家賃収入、株式投資における配当などがインカムゲインに該当するので覚えておきましょう。
キャピタルゲインとは
キャピタルゲインとは、運用商品の売買を行うことで利益が得られるというものです。
運用商品の売買を行う必要があるため、確実性が低いというデメリットがあるものの、不確実な要素があることで、得られる利益が大きいというメリットがあります。
例えば、株式投資における株式の売買や不動産投資における不動産の売買で生じた売却益などがキャピタルゲインに該当するので覚えておきましょう。
資産運用のリスクは大きく3つに分類
資産運用では、リスクの大きさと得られるリターンの大きさが比例しています。
そのため、リスクが大きい運用方法を選択すれば、それだけ大きなリターンが期待できます。
資産運用のリスクを大きく分けると、以下の3つになります。
- ローリスク・ローリターン:預貯金・債券
- ミドルリスク・ミドルリターン:投資信託・不動産投資
- ハイリスク・ハイリターン:株式投資
これら3つの運用方法の特徴について、メリットやデメリットなどを踏まえながら詳しく見ていきましょう。
預貯金とは
預貯金とは、金融機関にお金を預けることで利息を得るというものです。
元本が保証されているものの、得られる利息が少ないことから、ローリスク・ローリターンに分類されます。
預貯金のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
預貯金のメリットとデメリット
預貯金の中には元本割れしないものや金融機関が潰れても一定額だけ保証されるといったメリットがあります。
リスクが低く、預金口座に入れておくだけなので「俺は預貯金で資産運用を行っている」と自慢するほどのものではありませんが、確実にお金が増えていく方法です。
しかし、リスクが低い分、利息が約0.01%とかなり低いのがデメリットです。
そのため、給与所得をもらって自宅で保管することに不安を感じる人などが銀行に預けている程度と言えるでしょう。
債券とは
債券とは、国が発行している国債と会社が発行している社債の2つに分類され、国や会社にお金を貸す代わりに、元金と利息を受け取れるというものです。
こちらも元本が保証されているものの、得られる利息が少ないことから、ローリスク・ローリターンに分類されます。
債券のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
債券のメリットとデメリット
債券は、国や会社に対してお金を貸し、その元金に加え利子を付与してくれるので、単純で分かりやすいというメリットがあります。
リスクは預貯金と同程度であるにも関わらず、得られる利子が多いことなどから、安定した運用先として期待が高まっています。
しかし、国債や社債が預貯金と大きく異なるのは、途中で元金を出すことができないということです。
設定されている期間は資金が拘束されるため、余裕資金でしか運用できないなど、自由度が低いのがデメリットと言えるでしょう。投資信託とは
投資信託とは、投資のプロに資産運用を任せるというものです。
自分で資産運用を行わず、運用のプロが行ってくれることで、ある程度の利益が期待できることから、ミドルリスク・ミドルリターンに分類されます。
投資信託のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
投資信託のメリットとデメリット
投資信託は、運用のプロが運用してくれるため、自分に知識がない場合でも運用できるだけでなく、比較的安定している国内株式と大きな利益が期待できる海外株式をどんな割合にするか決めることができるなど、リスクコントロールしやすいのがメリットと言えます。
しかし、投資信託は、運用のプロに任せるという関係上、多くの手数料が生じます。
自分で運用する場合よりも、利益が小さくなってしまうのがデメリットと言えるでしょう。不動産投資とは
不動産投資とは、賃貸用不動産を購入して運用することで家賃収入を得るというものです。
安定した家賃収入を得ることが期待できるほか、家賃収入が得られない場合でも不動産の売却である程度資金を回収できるため、ミドルリスク・ミドルリターンに分類されます。
不動産投資のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
不動産投資のメリットとデメリット
不動産投資は、投資用の物件を購入する必要があるため、ある程度の自己資金が必要になりますが、資産運用の中で唯一金融機関からの融資を受けることができるというメリットがあります。
また、投資用不動産の選定や購入手続きを行った後は、不動産会社に管理を依頼することもできるなど、運用の手間を軽減できるのもメリットです。
しかし、空室が増えて家賃収入が少なくなる空室リスクや地震などで建物が倒壊して家賃収入がなくなる天災のリスクを抱えているというデメリットがあります。
しっかり物件を選ぶことで空室のリスクはある程度軽減できますが、天災のリスクはいつ来るのか分からないので注意しましょう。
株式投資とは
株式投資とは、証券取引所に上場している企業が発行している株式の売買によって利益を得るものです。
価格変動が大きいことから大きな利益を得られる可能性がありますが、その反面、大きな損害を被る可能性があるので、ハイリスク・ハイリターンに分類されます。
株式投資のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
株式投資のメリットとデメリット
株式投資は、会社が発行する株式を購入して運用しますが、売買による利益だけでなく株主優待をもらうこともできるのがメリットです。
また、決算情報や会社の最新情報などがインターネットなどで容易に手に入るため、どこの会社に投資をしたらいいのか選びやすい環境が整っているのもメリットと言えます。
しかし、会社の業績が悪化した場合には、上場廃止によって、株式がただの紙切れになってしまうというデメリットがあります。
また、会社の業績とは関係なく世界情勢などの影響も受けるので、素人には難しい運用方法と言えるでしょう。
まとめ
資産運用には様々な種類がありますが、それぞれメリットとデメリットがあるので、まずはそれらをしっかりと理解することが重要です。
また、運用目的がリスクを負ってでも資産を多く増やしたいのか、リスクを負わずに資産を少しでも増やしたいのかによって大きく運用方法が変わってきます。
運用目的をはっきりさせてから、運用方法を選んでいきましょう。