資産運用には興味があるものの、今まで貯めてきた大切な資産であるため、リスクが不安でなかなか最初の一歩を踏み出せない人も多いのではないでしょうか?
しかし、資産運用と一口に言っても、資産運用には低リスクのものもあるため、何を選ぶかが重要です。
今回は、資産運用を行うにあたって、リスクが不安でなかなか一歩を踏み出せずにいる人におすすめする低リスクで資産運用できる方法について詳しく解説していきます。
リスクとリターンは表裏一体
資産運用のリスクは、株式投資などのようにリスクが高ければ高いほどリターンが大きく、定期預金などのようにリスクが低ければ低いほどリターンが小さいという、「表裏一体」の関係になっています。
リスクを低く抑えれば抑えた分だけリターンが小さくなるのが一般的ですが、資産運用の中にはリスクを低く抑えながらもある程度のリターンが期待できるものもあるため、どの運用方法を選択するかが重要になってくると言えるでしょう。
資産運用におけるリスクとは
低リスクで資産運用を行うには、まずは資産運用にどのようなリスクがあるのかを知っておくことが重要です。
資産運用の主なリスクは以下の通りです。- 価格変動リスク
- 金利変動リスク
- 信用リスク
- 為替変動リスク
- カントリーリスク
それぞれのリスクについて詳しく見ていきましょう。
価格変動リスク
価格変動リスクとは、金融商品を運用している際に生じる価格変動のリスクです。
例えば、株式投資における株価の変動や金投資における金の価格の変動などです。
金融商品の価格は、景気動向や企業業績、為替相場などの様々な要因によって変動します。
金融商品を運用する際は、これらのリスクと隣り合わせであることに注意しましょう。
金利変動リスク
金利変動のリスクとは、債券価格が金利変動の影響にあわせて変動するというリスクです。
例えば、債券などを含んでいる投資信託を運用する場合には、金利が上昇すると投資信託を売却して金利が関係する運用方法に乗り換える人が増えるため、価格が下がります。
金利が下がれば、債券の魅力が上がるため、それに関連する投資信託の価格も上昇しますが、直接関係のない要因の影響を受けるというリスクがあることも覚えておきましょう。
信用リスク
信用リスクとは、元本や利子などが従来の予定通り支払われないリスクです。
例えば、株式投資などでは、企業の業績が安定しているうちは元本が割れる心配もなく、配当も継続して受けることができます。
しかし、業績が悪化すると、配当がなくなる可能性もあるほか、最悪の場合には上場廃止になって元本が割れるどころか0円になるリスクがあるので注意しましょう。
為替変動リスク
為替変動リスクとは、外貨の変動によって金融商品の価格が変動するリスクです。
例えば、日本円で株式投資を行っている場合には、純粋に株価の変動だけを見ておけばいいものの、外貨建てで株式投資を行っている場合には、為替変動の影響も受けます。
外貨建てで、株価が上昇して円安に傾いた場合には、両方の利益を得ることができますが、株価が下落して円高に傾いた場合には、両方の損害を被るため注意しましょう。
カントリーリスク
カントリーリスクとは、国家の信用リスクです。
例えば、国が発行している国債や為替は、国家の信頼の影響を大きく受けます。
そのため、信頼度が低い国の発行する国債や通貨は、リターンが大きいものの、リスクも大きいという特徴があります。
このように国の政治や経済、社会情勢の影響も価格変動に影響を与える可能性があるため、リスク管理をしっかりと行うことが重要と言えるでしょう。
元本が守られることが重要
資産運用を安心・安定して行うには、いかに元本割れしにくい運用方法を選ぶことが重要と言えます。資産運用の中でも元本割れのリスクが低く、ある程度リターンが期待できる運用方法は以下の3つです。
- 個人向け国債
- 不動産投資信託
- ソーシャルレンディング
それぞれの運用方法の特徴について詳しく見ていきましょう。
個人向け国債
個人向け国債とは、個人向けに公表されている国債です。
国債は国家の運営に必要な資金を集めるための手段で、基本的には証券会社などを対象に公表されています。
国が発行している債券であるため、国家が破綻するという最悪の事態がない限りは元本が保証されているというのが魅力です。
個人向け国債の特徴とは
個人向け国債は、元本だけでなく、最低金利も保証されているため、安心して運用できるというメリットがあります。
また、一般の国債の場合には、途中解約できないのがデメリットでしたが、個人向け国債の場合には、1年を経過した後は途中解約できるため、万が一急に支出が必要になっても対応できるのが大きなメリットと言えるでしょう。
3年・5年の固定金利、10年の変動金利などいくつかの運用商品から選べるのも魅力ですが、2018年12月現在の金利は0.05%と、リターンが少ないのがデメリットと言えるでしょう。
不動産投資信託
不動産投資信託とは、資金を集めて不動産投資を行うものです。
不動産投資では、不動産を実際に購入するため、経年劣化による建物の価値の値下がりはあるものの、ほとんど価値が下がらないため、元本割れしにくいという特徴があります。
実際に自身で不動産投資を行う場合よりも、少額から不動産投資に参加できるため、手軽に参加しやすいのが魅力と言えます。
不動産投資信託の特徴とは
通常の不動産投資を自身で行う場合は、不動産を購入するためのかなりの初期投資が必要ですが、不動産投資信託は、大人数から資金を集めるため1人当たりの投資金額は小さくて済みます。
また、リターンとして得ることができる家賃収入に基づく分配金は3%前後と高く安定しているのも大きなメリットと言えます。
しかし、自身で不動産投資を行う場合よりも手数料が大きいのが唯一のデメリットと言えるでしょう。
ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとは、企業に対する融資のことです。
企業への融資は一般的に金融機関が行いますが、何らかの理由で金融機関から融資を受けることができない企業もいます。
ソーシャルレンディングの特徴とは
ソーシャルレンディングは、企業に対する融資のことですが、資金が少なくても参加できるほか、中には元本が保証されているものもあるなど、リスクを抑えながら運用できるというメリットがあります。
まとめ
資産運用と一口に言っても、様々な方法があるほか、それぞれリスクの大きさやリターンの大きさが異なってくるため、どの運用方法を選択するかが重要と言えます。
「資産運用=全て危険なもの」というわけではなく、中にはリターンは大きいにも関わらず、元本保証されているものもあります。
まずはしっかり資産運用におけるリスクを理解した上で、総合的に考えてどの運用方法が低リスクなのかを踏まえながら運用方法を選ぶようにしましょう。